3日目のことを書いておこうと思います。
前ほどではないけど、長いよ(笑?
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
●恐怖の53号線
その日も、やはり早起きしました。
周りが騒がしくなってきたので、自然に目が覚めてしまっただけなんですけどね。
事情があって、その日の夕方までに自分の下宿まで戻らなければならなくなりました。
というわけで、130kmのタイムアタック、開始。
とりあえず最初は53号線をひたすら南下しました。
これは行き(179号線)とは違う道なので、風景は新鮮・・なはずなんですが
正直なところ、あまり変わりばえしませんでした。
両者ともに走っていて楽しい田舎道、って言う意味でね。
ところが。
この53号線、自転車で通る道としては最悪だということが判明します。
この道、岡山との県境が近づいて坂道になったころから
歩道はおろか路側帯までも無くなってしまうんです・・
車2台がすれ違う幅しかない道・・・しかもただでさえつらい坂道・・・
猛スピードで走り去って行く車を尻目に見つつ、泣く泣く進みました。
引き返したところで、他の道などないんです。
中でも一番怖かったのは、谷を渡す橋でした。
ここなら、車と軽く接触するだけで、ガードレールを越えて天国に旅立てる・・
文字通り命の危険を感じつつ、何とか登りきりました。
●県境のドライブイン
峠となる岡山との県境にはドライバー用の休憩所がありました。
これがどんなにありがたかったか・・・(笑
そこで、ちょっと遅めの朝御飯にしました。
ヘルメットを見た売店のおっちゃん、
「バイク?」
「いえ、自転車なんですよ」
「おー、そうかー。自転車だと体動かしてるから、寒くなくていいよねー。(がさごそ)はい、おまけ」
そういって、写真手前のサツマイモのてんぷらをくれました。
ぉー、自転車で苦労するといいこともあるじゃないか、と一人ほくそ笑んでいたら、
その後に並んでいた家族連れにもサービスしてました。・・あら。
●そして岡山県へ
ここからはひたすら下り坂が続きました。
相変わらず細い道でしたが、自転車で長い坂道を駆け下りるのはこの上なく爽快でした。
うぉーーわーーあぁーー・・・みたいに叫びたくなる(と言うか実際に叫んだ)気持ちよさ。
迷惑を顧みず、車道のど真ん中を走りました(笑
下り坂のおかげで、思ったよりもいいペースで岡山県まで帰りつくことができました。
53号線をそのまま進んでも岡山市まで帰れました。
しかし、それでは津山以南は行きと同じ道を帰ることになってしまいます。
それはつまらないと思い、細い道に入って、美作市、赤磐市経由で帰ることにしました。
●美作市内へ
▲美作市内の道。こういう道が理想的なんですよね・・・
▲この近くで、野生のすっぽんを見ました。一瞬、目を疑いました。
●亀の甲より・・
美作市内の彩菜茶屋という道の駅で休みました。
まぁ、ここは道の駅と言うよりはむしろAコープ+朝市と言う感じでしたが・・・
そこでベンチに座って地図を見て帰り道を確認していたら、
白髪まじりのおじいさんに話しかけられました。
・行き止まりになる山道の見分け方
・土地勘の鍛え方(「地図など見るな!」)
・複数の車でドライブに出かけたときの鉄則。
・特に若い女性のもてなし方。
などなど・・・終わりの見えない話をえんえんとされました(笑
どこで話の腰を折ろうかと困っていたら、
おじいさんのほうから離れていってくれました。
・・・ここでまさかの30分ロス。
それを取り戻すために心持ちペースを上げました。
●恐れていた事態
この辺から、精神的な疲労と肉体的な疲労の限界が見え始めました。
無心にペダルを踏むだけの時間が続きました。
そして、ようやく赤磐市に入ったとき、恐れていた事態に陥りました。
・・・後輪の圧の下がり方が速すぎる・・・
恐る恐る携帯ポンプで入れてみると、
聞こえるよ・・・聞こえるんだ、シューッって空気が抜ける音が!
なぜ、パンクをここまで恐れていたか。
修理キットも予備のチューブもっていなかったから。
これらを持たずに長距離走行するのは自殺行為だとは知りつつも、
愛媛まで帰っても大丈夫だったんだからという妙な安心感があって、用意していませんでした。
さぁて、どうする。
岡山まであと20kmという段階まで来てパンクしてしまうとは・・
押して歩くか?それとも、ホイールなどのダメージを恐れずに乗るか?
近くに修理してもらえる店はある?祝日だけど、そもそもやってる?
予定した時間に帰ることはできるのか?
裂けた穴から、空気と共に不安が噴出してしまいました。
●パンク、直してください。
とぼとぼ押して歩きながら、道沿いの自転車屋さんを探すことにしました。
見つからなければ最悪、20kmウォーキングだな・・・と思いながら。
1店目:(休業)
2店目:マウンテンバイクの修理はできん、とおじいちゃん(マウンテンバイクじゃねー
3店目:今、他に修理しなきゃいけない自転車を複数抱えてるから無理。
路沿いに行けば専門店があるから、そこまで行って。
1km・・・いや2kmくらいかな、とおっちゃん。
4店目:なんとロードバイクも扱っている専門店が祝日営業中。
捨てる神あれば拾う神ありとはまさにこのこと・・・。
まぁ・・・3店目から3~4kmは確実に歩いたんだけどね。
きっちり直してもらうことができました。
考えてみれば、このタイミングでパンクしたのは相当幸運だったんですよね。
200kmの道中で専門店を見たのなんてこの店が最初で最後。
その唯一のポイントから数キロしか離れていないところでパンクするなんて、なんたる幸運!
でもこれには懲りたので、今度からちゃんと修理キットと予備チューブを携帯することにします。
修理してからは自転車に乗れなかった欲求不満を爆発させ、
時速30kmに近いペースで帰りつきました。
夕方の約束には間に合いました。
その日の夕方、学南町の用水路で
アメリカザリガニを掬っていたのはうちの弟と父・・・というか主に父です。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
3日間で日焼けしました。
腕時計のあとがくっきりつきました。
体重はきれいに元通りになりました。
余裕のあるプランで旅を満喫するよりも、
自分を追い込むようなプランのほうが燃えると分かりました。
今度は何しようかなぁ・・・。
前ほどではないけど、長いよ(笑?
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
●恐怖の53号線
その日も、やはり早起きしました。
周りが騒がしくなってきたので、自然に目が覚めてしまっただけなんですけどね。
事情があって、その日の夕方までに自分の下宿まで戻らなければならなくなりました。
というわけで、130kmのタイムアタック、開始。
とりあえず最初は53号線をひたすら南下しました。
これは行き(179号線)とは違う道なので、風景は新鮮・・なはずなんですが
正直なところ、あまり変わりばえしませんでした。
両者ともに走っていて楽しい田舎道、って言う意味でね。
ところが。
この53号線、自転車で通る道としては最悪だということが判明します。
この道、岡山との県境が近づいて坂道になったころから
歩道はおろか路側帯までも無くなってしまうんです・・
車2台がすれ違う幅しかない道・・・しかもただでさえつらい坂道・・・
猛スピードで走り去って行く車を尻目に見つつ、泣く泣く進みました。
引き返したところで、他の道などないんです。
中でも一番怖かったのは、谷を渡す橋でした。
ここなら、車と軽く接触するだけで、ガードレールを越えて天国に旅立てる・・
文字通り命の危険を感じつつ、何とか登りきりました。
●県境のドライブイン
峠となる岡山との県境にはドライバー用の休憩所がありました。
これがどんなにありがたかったか・・・(笑
そこで、ちょっと遅めの朝御飯にしました。
ヘルメットを見た売店のおっちゃん、
「バイク?」
「いえ、自転車なんですよ」
「おー、そうかー。自転車だと体動かしてるから、寒くなくていいよねー。(がさごそ)はい、おまけ」
そういって、写真手前のサツマイモのてんぷらをくれました。
ぉー、自転車で苦労するといいこともあるじゃないか、と一人ほくそ笑んでいたら、
その後に並んでいた家族連れにもサービスしてました。・・あら。
●そして岡山県へ
ここからはひたすら下り坂が続きました。
相変わらず細い道でしたが、自転車で長い坂道を駆け下りるのはこの上なく爽快でした。
うぉーーわーーあぁーー・・・みたいに叫びたくなる(と言うか実際に叫んだ)気持ちよさ。
迷惑を顧みず、車道のど真ん中を走りました(笑
下り坂のおかげで、思ったよりもいいペースで岡山県まで帰りつくことができました。
53号線をそのまま進んでも岡山市まで帰れました。
しかし、それでは津山以南は行きと同じ道を帰ることになってしまいます。
それはつまらないと思い、細い道に入って、美作市、赤磐市経由で帰ることにしました。
●美作市内へ
▲美作市内の道。こういう道が理想的なんですよね・・・
▲この近くで、野生のすっぽんを見ました。一瞬、目を疑いました。
●亀の甲より・・
美作市内の彩菜茶屋という道の駅で休みました。
まぁ、ここは道の駅と言うよりはむしろAコープ+朝市と言う感じでしたが・・・
そこでベンチに座って地図を見て帰り道を確認していたら、
白髪まじりのおじいさんに話しかけられました。
・行き止まりになる山道の見分け方
・土地勘の鍛え方(「地図など見るな!」)
・複数の車でドライブに出かけたときの鉄則。
・特に若い女性のもてなし方。
などなど・・・終わりの見えない話をえんえんとされました(笑
どこで話の腰を折ろうかと困っていたら、
おじいさんのほうから離れていってくれました。
・・・ここでまさかの30分ロス。
それを取り戻すために心持ちペースを上げました。
●恐れていた事態
この辺から、精神的な疲労と肉体的な疲労の限界が見え始めました。
無心にペダルを踏むだけの時間が続きました。
そして、ようやく赤磐市に入ったとき、恐れていた事態に陥りました。
・・・後輪の圧の下がり方が速すぎる・・・
恐る恐る携帯ポンプで入れてみると、
聞こえるよ・・・聞こえるんだ、シューッって空気が抜ける音が!
なぜ、パンクをここまで恐れていたか。
修理キットも予備のチューブもっていなかったから。
これらを持たずに長距離走行するのは自殺行為だとは知りつつも、
愛媛まで帰っても大丈夫だったんだからという妙な安心感があって、用意していませんでした。
さぁて、どうする。
岡山まであと20kmという段階まで来てパンクしてしまうとは・・
押して歩くか?それとも、ホイールなどのダメージを恐れずに乗るか?
近くに修理してもらえる店はある?祝日だけど、そもそもやってる?
予定した時間に帰ることはできるのか?
裂けた穴から、空気と共に不安が噴出してしまいました。
●パンク、直してください。
とぼとぼ押して歩きながら、道沿いの自転車屋さんを探すことにしました。
見つからなければ最悪、20kmウォーキングだな・・・と思いながら。
1店目:(休業)
2店目:マウンテンバイクの修理はできん、とおじいちゃん(マウンテンバイクじゃねー
3店目:今、他に修理しなきゃいけない自転車を複数抱えてるから無理。
路沿いに行けば専門店があるから、そこまで行って。
1km・・・いや2kmくらいかな、とおっちゃん。
4店目:なんとロードバイクも扱っている専門店が祝日営業中。
捨てる神あれば拾う神ありとはまさにこのこと・・・。
まぁ・・・3店目から3~4kmは確実に歩いたんだけどね。
きっちり直してもらうことができました。
考えてみれば、このタイミングでパンクしたのは相当幸運だったんですよね。
200kmの道中で専門店を見たのなんてこの店が最初で最後。
その唯一のポイントから数キロしか離れていないところでパンクするなんて、なんたる幸運!
でもこれには懲りたので、今度からちゃんと修理キットと予備チューブを携帯することにします。
修理してからは自転車に乗れなかった欲求不満を爆発させ、
時速30kmに近いペースで帰りつきました。
夕方の約束には間に合いました。
その日の夕方、学南町の用水路で
アメリカザリガニを掬っていたのはうちの弟と父・・・というか主に父です。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
3日間で日焼けしました。
腕時計のあとがくっきりつきました。
体重はきれいに元通りになりました。
余裕のあるプランで旅を満喫するよりも、
自分を追い込むようなプランのほうが燃えると分かりました。
今度は何しようかなぁ・・・。