スピッツの2019年のアルバム「見っけ」について、ライブも踏まえて感想を書きます。
ピンバッジの写真も掲載します。
●見っけ
オープニングを飾るアルバムタイトルにもなっている曲。華やかでライブのオープニングとしてうってつけです。歌詞は難解だけど、どうやら音楽性をうたっているみたいですね。
●優しいあの子
NHK朝ドラのオープニング曲。初めて聞いたときはカノンのオマージュが過ぎるんじゃないかと正直思いました。ライブで話していましたが、紅白に出なかった理由の一つにテレビの生放送が苦手というのがあるようです。2016年のミュージックステーションで出だしを間違えたことを引きずっているようなことを言っていました。…まあそりゃそうだよね。最近ポカリのCMに使われていてちょっとうれしかったです。
●ありがとさん
他の曲に比べて歌詞がシンプルかつ哀愁を帯びたメロディも素敵。個人的には今回のアルバムのなかではお気に入りです。「君と過ごした日々」が終わってしまった理由は死別なのかな?ピンバッジは完全に幽霊イメージになってしまってるけど。。。
●ラジオデイズ
振られた傷をラジオが癒してくれたのだと解釈しました。前向きな歌詞とキャッチーなメロディと伴奏がかっこいい。今回のアルバム発売と同時にサブスク(定額音楽視聴サービス?)も解禁されたそうで、あえてこの時代にラジオを賞賛する歌を作ったこだわりが感じられます。
●花と虫
このアルバムの中で一番好きな曲です。でも残念ながらライブでは聞けず。「終わりのない青さ」という言葉が思い起こすイメージと、自分の情けない記憶が絶妙に重なって何とも言えない切なさを生みます。
●ブービー
優しい歌詞の暖かい曲。スピッツらしいバラードだとは思うんだけど、歌詞の情報量が少なくてなんだかボヤっとした印象があります。
●快速
彼女に会いに電車に乗っていく歌だそうです。青春の甘酸っぱさとアップテンポなメロディが相まってさわやかな曲になっています。「草原のインパラみたいに速く」なんてフレーズ、どうやったら思いつくのかな。
●YM71D
「やめないで」と読むみたいです。この曲も個人的にお気に入りです。歌詞になんとなく不倫を連想させるような言葉が並ぶんだけど、どうなんでしょうね。最初聞いたときに「マイヤヒ」を思い出しました。なんでだろう。
●はぐれ狼
歌詞が草野正宗らしいなあと思います。「はぐれ狼」は自分、「美しい悪魔」はそっけない女性という認識でよいだろうと思いますが、いいようにあしらわれてるだけなんでしょうね。どこか強がっている歌詞とメロディは好きです。笑
●曲がった僕のしっぽ
前回のアルバム「醒めない」における「ヒビスクス」のようなメインを張る曲だと思います。今回のアルバムは総じて全体的に土埃舞う荒野を男が一人歩いていくようなイメージなんですが、そうたらしめているのは単にこの曲が僕が好きだからかもしれません。保守的になりがちな自分への応援歌と勝手に思っています。ライブではフルートはキーボードの女性が吹いていて「へー」と感心しました。
●初夏の日
初夏の日というタイトルに見合ったさわやかなできれいなメロディと歌詞です。だけど京都のために作られた曲というやきもちが邪魔をしてます(笑)。カラス天狗はかわいい。
●ヤマブキ
今回のライブツアーでは毎回アンコールを飾る盛り上がる曲。最後を締めるのにぴったりな曲調ですが、今一つ歌詞がピンときません。これも見っけと同じく音楽性について主張している曲なんでしょうか。
●ブランケット(初回限定版、写真はシークレットで曲とは無関係)
初回限定版に収録されている曲。平井堅に提供した曲を改めて自分でカバーしたみたいですね。マイナーコードと斜に構えたようで実はひたむきさを感じる歌詞がよくマッチしていると思います。
ライブではこのアルバムの収録曲のほかに僕が好きなメジャーな曲が多く演奏されました。(逆にマイナーな曲はほとんど演奏されませんでした。)今回の収録曲だけでは弱いと判断されたんでしょうか。
「醒めない」のバランスの良さに比べると少しとがった印象のある今回のアルバム。聞く人はやや選ぶかもしれませんが、スピッツ好きとしては満足しています。
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