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2021.9.17 『大地』(174m)  この林道はいい!

 「大地」とはいかにも、

北海道らしい点名じゃないか!

今日はこの面白い点名をもつ山に、

登ってみることにした。

所在地はこのところよく通っている、

当別町のふくろう湖畔。

ふくろう湖畔を道々28号線にのって走り、

湖を横断する「望郷橋」手前で林道に入る。

これを1.5kmほど進むと、

「トップ沢川橋」が現れるので、

その手前の広い待避所を駐車地とした。

 「大地」に登るには、

二つのルートが考えられる。

一つは「トップ沢川橋」を渡って、

約1kmほど先から藪に入り、

上部を走る林道に当て、

100mほどしかない先の、

三角点ピークを目指すもの。

これは最短距離でピークに立てるが、

藪の状況がわからず、

濃い藪に進路を塞がれるなら、

そこでリタイアとなる。

またもう一つは約6kmの、

長い林道を歩いて大きく遠回りで、

三角点ピークのそばまで行き、

一案と同様にピークに立つもの。

そこで今回は第二案を実行することにした。

登りは林道を歩き、

下山で藪に入って湖畔林道に下る。

 9時25分、駐車地をスタート。

すぐそばのゲートから「当望林道」に入った。

この林道は先月6日、

「川崎」(四等三角点)に登った際に利用している。

下山でツルに足を取られ、

前のめりに転倒して、

肋骨を木の切り株に強打した。

暑い時だったなあ・・・

 歩き始めて間もなく、

最初の分岐が現れる。

この後4箇所分岐が現れるものの、

目にする支線は皆廃道となっていた。

林道は徐々に高度を上げ、

地形図上の「161m標高点」を過ぎて、

しばらく進むと下降し出す。

周囲の樹木の葉や下草が、

秋色に染まりつつある。

もう半月も経過したなら、

さぞかし美しい紅葉を楽しみながら、

楽しく歩けるだろう。

ただ、今日も大変楽しい。

林道には良い林道と、

つまらない林道がある。

つまらない林道というのは、

歩いていても周囲の風景に変化がなかったり、

両脇の植生が汚く感じたりする。

それに対して今日の林道は、

周囲の風景に変化があり、

植生も美しい。

歩いていて飽きが来ない。

 下降を始めた林道は、

下りきって「支トップ沢川橋」を渡った。

橋の上から沢を覗くと、

水が干上がって草に覆われていた。

「支トップ沢川橋」を渡ると、

今度は上昇を始め、

上空を走る送電線の下をくぐった。

送電線をこの後3度くぐることになる。

山の中で送電線を支える鉄塔などのような、

人工建造物を目にすることを、

嫌う人もいるだろう。

しかし私はそれが好きだ。

鉄塔の周囲や送電線の下は、

樹木が刈り払われて、

遠くまで見通すことができる。

また、二度目に送電線下をくぐった辺りからは、

今年の冬に登った「東望来山」の、

頂上部が見えていた。

 3度目に送電線下をくぐると、

林道は再びゆっくりと下降を始めた。

次なる沢に向かっているのだ。

この下りでは広い範囲が見渡せて、

それがなかなかの景観だ。

広く明るい林道が続き、

やがて「トップ沢橋」を渡った。

ここは橋を渡りきるとT字路となり、

最後に現れた支線林道も廃道だった。

 楽しかった林道も、

「トップ沢橋」を過ぎてからはつまらなくなり、

沢沿いからまた高度を上げ始めると、

美しさを取り戻した。

そして最後の詰めは、

林道を外れて藪漕ぎだ。

短い距離だがなかなかの濃さを誇る笹。

その中に標石が埋もれていた。

12時ちょうど、四等三角点「大地」

標石周りをきれいにしてやる。

 下山は林道に下ったあと、

100mほど戻ったところで藪に入った。

直線的に下って湖畔林道に当てる所存。

こが針葉樹林だったので、

「ラッキー!」と思ったが、

どっこい藪は薄くなかった。

けっこうな密度の笹と格闘を続け、

長く感じる300mほどの下りを辛抱して

ようやく湖畔林道に下り立った。

あとは1kmほどを歩き、

13時ちょうど、駐車地。

たかだか174mほどの三角点だが、

「大地」という点名はいいし、

長いが楽しい林道歩き。

いつか必ずまた訪れることになる、

と確信して帰途に着いた。

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