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2021.9.26 『奈井江山』(520m)~『山口沢』(245m)  笹とツルには勝てんかったあ・・・

 土曜の夕方新十津川町から、

奈井江町に移動し、

奈井江市街地から東に伸びる、

道々529号線に入り、

適当な空き地があったので車中泊。

山間部だったので、

携帯の電波は厳しく、

夜間外に出ると、

近くの山中でヒグマのあくびを耳にした。

この道々を奥まで進むと、

かつては『美唄山』の奈井江登山口があった。

しかしとっくに廃道となったようだ。

 日曜の朝車中泊地から、

更に奥に車を走らせ、

奈井江川に架かる「深雪橋」から、

約2km先で左手の林道に出合った。

これを伝って「奈井江山」を目指す。

林道入口は広く空いていたので、

自由に車をとめられた。

 6時10分、チェーンゲートを越えてスタート。

そばを流れる「奈井江川」から、

鈴の音が聞こえたので、

川原を覗き込んでみると、

釣り人が一人渓流釣りをしていた。

 林道はいきなり急登となり、

グイグイ高度を上げて行く。

やる気満々のHiromiにはいい傾斜だ。

そしてこの林道は、

路面がしっかりしていて歩きやすい。

また、周りの植生も美しく、

なかなか楽しい林道だ。

 歩き出して間もなく、

道筋が大きく反時計回りで弧を描いていく。

この孤の端に「山口沢」(四等三角点)があるのだが、

それは下山時に踏むこととし、

とりあえずは「奈井江山」を目指す。

 林道はやがて針葉樹林の中に伸びていくが、

この樹林がまた美しく、

実に気持ちよく歩ける。

天を突くようにまっすぐ伸びた、

トドマツの林が素晴らしい!

と同時に「奈井江山」への、

最後の藪が薄いことを期待させてくれる。

実際その期待は大外れだったんだけどねえ・・・

 針葉樹林の中を抜けると、

広葉樹に囲まれた中を行く。

ところどころで紅葉した葉を目にするが、

まだほとんどが緑のまま。

しかし朝の陽光に照らされた、

この黄緑もまた美しい!

そんな美しい風景の中、

いくつかの分岐を越えて進んでいく。

すると木々の切れ間から、

すぐ近くに『美唄山』が望まれるようになった。

『美唄山』の登山口へは、

現在道路工事で進入禁止となっているため、

ずいぶん遠い山になってしまった。

 林道ゲートから4kmちょっと歩き、

Co.390で「奈井江山」直下の、

伐採斜面に取り付いた。

この時はまだ伐採斜面を見て、

これは楽にピークに立てると思っていた。

伐採斜面には作業道が残っていたので、

利用できるところは利用して高度を上げる。

そして急斜面を登りきり、

稜線上に出てガックリ!

突然樹木が切れて太陽光が降り注ぐ、

一面に密生した笹原が出現した。

ここで期待が大きく裏切られてしまった。

しかたなく笹を濃いでは行くが、

三角点ピークに近付けば近付くほど、

笹は密度と高さ、そして強度を増す。

そこに最後は山ぶどうの、

入り組んだツルが這い回りだした。

こうなるともう一歩を踏み出すことさえ困難で、

「このやろう!」と、

虚しい声が出るばかり。

そしてどうにか三角点の上まで進んだが、

濃い笹に地面がよく見えない。

辺りを探し回ろうにも、

全く自由が効かない。

いいかげんうんざりして、

一刻も早くその地獄から抜け出したくなった。

8時20分、三等三角点「奈井江山」

の上であろうと思われる地点でリタイアを決めた。

そしてもがき苦しみ、

樹林帯まで戻って「ふぅ~っ・・・」。

それでもHiromiが言った、

「ここ、また挑戦しようね!」

えらいっ!!

 なんとも虚しい気持ちを抱えて林道を下る。

ひじょうに後味が悪い。

しかしあの笹の中から、

三角点標石を見つけ出すためには、

大きなハサミが必要だなあ。

ただ、この美しい林道はまた歩きたいと思うところだ。

 下山途中ゲートが近くなって林道を離れ、

9時35分、四等三角点「山口沢」

こちらの標石は容易に目にできた。

まあ、一つでも新たな三角点を確認できたことで、

今回は「良し」としよう。

 9時50分、駐車地。

そこでHiromi、

「この二日間ですっかりリフレッシュできた。

また一週間仕事頑張るぞーっ!」

どこまでも前向きでえらいやつだ。

そのえらいやつと、夕方いつものように反省会。

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