数学を教える先生の中に「定義に戻れ」と言う人がいます。
生徒の立場から見れば「なんのことだろ?早く答え教えてよ!」となるかも知れないですが、この言葉は、
「場当たり的な計算の方法を覚えることだけに終始するのではなく、その問題の出発点から考え、演繹的に答えに辿り着きなさい。」
ということを意味しています。
勉強をする側の立場からすれば、確かに解く方法だけ教えてもらった方が、とりあえずは楽ですし、その気持ちも分からなくはありません。
ですが、そのようにして覚えた知識はすぐに忘れてしまいます。
しかし、定義までしっかり戻って、演繹的に自力で答えに辿り着けたとき、その一連のプロセスは忘れることはないでしょう。
なんでもかんでも「暗記」で場当たり的に勉強を行ってしまうと、いざ受験!となったとき、頭がパンクしてしまいます。
できるだけ楽に、効率よく学力を上げるためにも、一見面倒に思える「定義に戻って、演繹的に解く」ということをして欲しいです。
このような、一連の思考のプロセスというのは、数学の問題を解くことにとどまらず、社会や理科などの他教科の勉強、さらには実社会を生きえる上の重要なスキルにもなるのではないでしょうか。
勉強を勉強として終わらせないためにも、ぜひこのような勉強姿勢をおすすめします。