昨日は、この欄で「いかに復習することが大切か」という、あまりにも分かりきったことを、しかし改めて書きました。
前期成績でオール5をとって見せた中学生でも、たった2ヶ月程度の油断で本人も驚くほどの知識の劣化を招いてしまったというシビアな現実を基に書いた、いわば実話でした。
今日は、それの別バージョン。
そのテーマは「その時々でやるべきことをやっておかないと、後で取り戻すのに10倍のパワーが必要になる」というものです。
新規に入会してくる生徒の中には、「実は」といってやってくる例が少なくなく、こうした場合のほとんどすべてが、過去の学年で修めておくべきだった知識の定着を怠ったまま今に至り、そのため数学や英語といった、積み重ねを必要とする科目において、決定的な遅れを背負ってどうにも身動きが取れなくなったというものです。
勿論、すべての入会者がこうであるというわけではなく、ほとんどの入会者は、今の時点で修めておくべき者はしっかりと修めた上で、今後の学習の成果を追い求めるものではあります。
でも、現実に、過去からの荷物、それも今となってはひとりでは背負いきれないほどの重たくなった荷物をやっとの思いで背負ってやってくる生徒というのも、現実にはいるのです。
こうした生徒の場合、しかし、過去のある時点にまで遡って勉強しなおすのは、実は想像以上の困難があります。
そのひとつには、そうした作業をしながら、同時に今進行している単元の理解もいSていかなくてはならないという、いわば二重のワークがそこにはあるからです。
これが、結構きつく、つらいものになります。
しかし、そんなことを言ってはいられませんから、どんなに苦しくともやってはいきます。
でも、と思います。
そのときそのときでしっかりとやっていたなら、今このような形での苦労は決してしなかっただろうと。
これは、復習とかそういうものではなく、「現在進行形でやっている単元に真剣に取り組む」ということで、当たり前といえば、あまりにも当たり前の話です。
同じ学習塾に通うのでも、この時点で通うのであれば、時間的にも費用的にも十分リーズナブルなものになることは請け合いで、どうにもこうにもならなくなってから通い始めるのとでは、こうした面でも雲泥の差が生じます。