登校拒否考

2018-06-10 11:59:02 | 学習塾・勉強の仕方

ここ数年、図ったように決まった時期に保護者の方(専ら母親)から相談されることがあります。

5月の連休前後、夏休み明け、晩秋、そして年が明け、学年末テストが近付くころとその後です。

内容は、概ね「子供が学校に行かなくて(行こうとしなくて)困っています」というものか、それに近いものです。

これには実に様々なパターンがあって、相談の数だけの多種多様さです。

過去の例としては、最終的には心因性に起因するものという医師の診断を受けて治療に入った例も何件かありますが、果たしてそれで正しかったのかは今でも私にはわかりません。

というのは、これに関してのみ言えば、大昔の自分自身の経験がここにはあって、小学2年生に上がった際、親の事情で引っ越したことに伴って学校を変わった時、そこでうまく溶けこめず次第に登校拒否に近い状態になった私を見て、親は他の兄弟たちと異なってこれくらいのこと(転校)で登校拒否の様相を見せた私に不安を抱き、どこだったか覚えていませんが、とにかく医師のもとへ連れて行ったのです。そこで医師がいうには「この子は神経衰弱という病です」でした。

小学2年生だった私はというと、「適当なことをいってら」と内心笑い、実は「チャンス!」と思って、それからは毎朝起きると「おなかが痛い、頭が痛いなどと嘘を言っては登校を拒否し、ひそかに元の学校に戻ることを画策しました。小学2年生のくせにです。

そんなことが2か月余りも続いたころ、困り切った親は私を元の家(そこには祖父母が住んでいました)に戻すことをお決め、そこから元の学校に復学しました。

小学2年生の悪ガキの勝利です。

今自分でも、この時の自分を「子供らしくないしたたかさだ。かわいくない」と思います。

でも、現実にこういう子もいたのも事実。

事実どころの騒ぎではない、自分自身がそうだったわけですから、今の時代、あのころとは比較にならないほど情報が氾濫して子供たちでさえ容易にそれらにアクセスでき、それもあって精神的には随分鍛えられているであろうことを考えると、逆説的かもしれませんが、こどものいうことは「頭が痛い、腹が痛い」を含め、簡単にその言葉を鵜呑みにして右往左往するのは決して賢明ではないと私は思います。

反対に、本当に病気であることもあります。

時代の変遷に伴って、昔には見られなかったか、その例が少なかった病気や症状も今の時代には表れてきているという話を医師から聞いたこともあります。

その他、子供が「学校に行きたくない」という時の対応は、その原因が上にも書きましたが多種多様であることから、当会でもカウンセラーや実際に学校の教職についている(いた)ベテランたちを周囲もしくは背後に置いて、かなり細かく相談に応じ、或いは対応をしております。

結果はというと、全てとはいえませんが、この前記録していたデータを整理しましたら、9割強の子がどうにかこうにか登校を再開し、その結果それらの98%が大学にまで進んで今は社会で活躍するか、または平穏な暮らしを営んでいます。

 


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