先日、偶然町で会った青年。
15年前、彼は様々な理由と事情とで中学を登校拒否で終えようとする、そのギリギリのところで母親に連れられて教室にやってきて、そして「高校に行きたいんです」とって入会を希望しました。
常識的にも現実的にも、その時点の内申で入れる公立高校はなく、今では殆ど実質的に機能していないオープン入試でやっとの思いでとある私立高校に入り、しかしそこでも結局はあまりぱっとしませんでしたがナントカ無事に卒業だけはでき、今は横浜元町で店を開いて頑張ってやっているとのことでした。
学習塾をやっていて嬉しいのは、志望する学校に合格できることに集約できますが、このように、学校在学時にいろいろ問題があって、しかし通塾をやめずに頑張った結果、必ずしも一般にメジャーと言われていない高校や大学に進んで、そして立派に社会で活躍している教え子に出会えた時です。
彼もそんな一人で、近々新たにもう一軒店を出す予定があるとのことで、そう言って立ち去って行った背中に静かに自信のほどがにじんでいる気がして、思わず「頑張れよ」と心の中で声を掛けました。