今年の夏期講習では、次のような試みもしてみました。
テストに弱い子にはいろんなパターンがあって、単に学習理解度が足りていないだけではないことが前から分かっていました。受講生の中にもそういう傾向の子がいて、これはただ学習指導をするだけでは不十分という観点から、テストに臨むに際しての具体的対応策をいくつか試しました。その一つは、時間の配分の仕方です。言い方を変えれば、問題を解いていく途中で分からない問に当たった時にどのタイミングで一旦それをスルーして次の問いに向かうかという具体的見極めの仕方の伝授です。
実際、これが出来ないあまりに問題の後半に行くにしたがって残り時間が速度を上げて減っていき、これが心の中にパニックを引き起こして結局持っている力を十分に発揮でできないままそのテストを終えてしまうという苦い経験をする子が少なくありません。ここでやったのは、精神論ではなく、具体的な手順でこれ以上この轍を踏まないワザを身に付けることでした。
一通りこれを行った後で試しに時間を区切って大量の問題を解かせてみたところ、これをする前に比べて多い子で50%、平均して20~30%得点がアップしました。このことから、今までいかに多くの子が実際の学力以外のところで失敗して(テストで失点して、という意味)来たかが分かりました。ですが、これは言うは易しで、そうそう簡単に治る癖ではなく、定期的或いは継続してこの時間配分の訓練をしていかなければならないことも分かりました。これについてはもう既に講師達とも認識を共有し、そして日々の授業カリキュラムの中に取り入れている最中です。