今はやりのダイバーシティ(多様性)を目のあたりに見るような、小布施町各地区の脳のリフレッシュ教室交流会でした。
「足腰が悪くて、舞台に上がれないから交流会に出られない」という声を耳にしたことがあります。これはもしかしたら本心を言えば「足腰が悪くて、舞台に上がれないから交流会に出たくない」かもわかりませんね。
地域包括支援センターのスタッフはどのように工夫したでしょうか。
その対応は、「舞台への階段だけでなくそれに手すりを付ける」でした。手すりを紙花で飾ってあるのも楽しいですね。
(中町・中央地区)舞踊「真田丸」
導入もなかなか見事。引き込まれましたよ。お揃いのピンクも映えていました。踊りもお上手でしたねえ。
この決めポーズ。「いよっ」と大向こうから声がかかりそう。まじめさなお顔が魅力的でした。
ステージを飾る作品も去年とは違っていました。ちなみに去年の飾りはこれでした。今年の方が手が込んでいます。
舞台で立ち続けるが難しい人には、椅子が用意されていました。これは当初からやっていましたね。
(山王島地区)歌謡吟謡「風雲川中島」・合唱「ふるさと」(千曲合唱団のテーマソング)
皆さんのお顔が見えやすいという、舞台効果も考えていると思いますが、やはり足腰が不自由な方を優先的に椅子に座らせてあげていると思います。
前列左端は山王島の長老、久保田さん。今年もお元気で参加です。「96歳だよ」とおっしゃっていましたが、数えかな。
足腰と目のキラキラさ加減を比べたら、目のキラキラさ加減がはるかに勝ってました。
交流会が始まる前に「久保田さんが以前『ズボンはいたね』っておっしゃたから、今年もスカートできました」って挨拶したら「そりゃあ、スカートの方がいいよ。なんてったって足がかわいいから」
うれしい!
こんなやり取りができる久保田さんお元気で!来年もまたお会いしましょう。
交流会の舞台は立つか、動くか、椅子に腰かけるか、とばかり思っていましたが、今年はびっくりさせられました。舞台で寝るという発想の大転換。
(飯田地区)エアー琴「さくら変奏曲」合奏「オクラホマミキサー」
4人の方が舞台上で横になって、お琴に変身。そのお琴を弾かれるたびに足が上がったり手が上がったり。会場は大爆笑。北部地区の田中さんもお元気そうでした。
次は一転して合奏。体の状態に合わせて無理のない体制で参加されていました。
(大島地区)歌体操「高原列車はゆくよ」・合唱「ボケ防止の歌」
まずお揃いのシャツを準備。ユニフォームは舞台映えしますからカッコイイですよね。そこにスカーフを巻くのですが、それが全部違う。その統一感のなさがすばらしいのです。自由だし、自分らしさの表現ができるし。こういうふうな個性の出し方もあり!ですね。
お世話役のK林さんに、後で伺ったことですが「ユニフォームの話には皆さんすぐに乗ってくれたんですが、この色には『ちょっと派手~』という声もあったんです。でもどうせなら明るく派手な方がいいですもん」そのとおり!!
打ち合わせは綿密に。
ステージは狭すぎるとステージを飛び出した「六川地区」太極扇。これは見事なものでした!上が白、下が黒のユニフォームで統一されている皆さんの演武が進んでいくとびっくりさせられる展開が待っていました。(3枚目の写真をお楽しみに)
感心したところは、もちろん演舞のレベルの高さですが、それ以上に演舞に加わらずに歌で参加した方たちがいらっしゃったことです。
身体的な事情があったのか、もしかしたら不得手で参加できないという事情があったのか、それはわかりません。とにかくいろいろな形で参加できるということが、大切だと思うのです。
私も太極拳を5年も習っていますが、ちっとも上達しません。ですから皆さんがここまで揃うのはどれほどの努力が必要だったかよくわかります。
努力賞にノミネート!
会場からの感嘆の声は届きましたか?あまりにもまじめに取り組んでいらっしゃったから、それどころではなかったかもわかりません。
練習の時はどうだったでしょうか?脳のリフレッシュ教室は、いつでも楽しく笑いが絶えないような教室であってほしいのです。
ただし、ここまで揃えるための努力を、皆さんひとりひとりが大きな目標として実感できたなら、このような努力も脳を鍛えることになります。呼吸法の訓練にも体のためにもなったでしょう。
努力にはこのようなものもありますね。
(伊勢町地区)ハモニカ演奏「キラキラ星」「ふるさと」「思い出」
ほとんど初心者の方が、去年の8月から練習を重ねて今日を迎えられたそうです。きれいな演奏でしたし、皆さんの満足そうな感じが伝わってきました。
高齢になっても、挑戦することそのものが脳への良い刺激になります。但し齢をとってひとりで未経験のことに挑戦することはなかなか難しいものですから、脳のリフレッシュ教室で気心が知れている仲間と一緒にやってみるというのは、結構よい方向かもわかりません。
脳のリフレッシュ教室には、高齢の方も右脳を使ったことがない方も参加されることが予想されます。みんなが楽しむために何が必要かがなんとなくわかるのも交流会のよいところでしょうね。