脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

小布施便りー脳のリフレッシュ教室交流会3

2016年02月25日 | 各地の認知症予防活動

脳のリフレッシュ教室の報告が続きます。
「楽しく工夫する」精神が、しみわたってきたような気がします。
最初に登場した都住地区の質問ボードはちょっとずつオリジナリティが感じられます。素材が同じでも、出来上がりが違う。楽しいではないですか!


このくらいの工夫なら、すぐ毎日の生活に取り入れられそうですね。

交流会の最初から、楽しい寸劇をやり続けてくれている林・中扇地区の皆さん。
これはなかなか真似がしにくいところがありますが、観客にとっては楽しみの一つかもわかりません。特別の練習はしないそうですから、和気あいあいと劇がやれるというのは普段の付き合いも密であることも関与していると思います。去年伺ったときにお話を聞くことができてかくしゃくグループin小布施としてまとめてみましたからお読みください。今年の干支にちなんだのか「おさるのかごや」

扮装することも楽しそう。右端H間さん。70代とは思えない動きですね。

毎年、飛び入り参加させられます!今年は「おさるのかごや」の社長役でした。

今年は、寸劇がもう一つ舞台に上がりました。
(松川地区)「昔のコメ作り」
昔のコメ作りということなので、昔使った農具、稲束、早苗、田を鋤いた牛など、道具作りが大変だったことでしょう。

会場は「そうそう、知ってる。知ってる」というムードに包まれました。こういう形で舞台と客席が一体感を持つこともあるのですね。

むかしの話ばかりではありません。今風クライマックスも用意されていました。会場からも声が上がりましたから、会場の皆さんも今風。

帰りに、上松川地区のU澤さんにすれ違いましたから「準備が大変だったでしょう?」と伺ったら「いえいえ、すぐにまとまったんですよ。どうせやったことなので、練習も格別にはしてないし。それより来年ですね」と笑って話してくれました。
これはまさにアイディアの勝利。

アイディアといえば、(東部地区)「NRT 41×2」AKB48ほどのダイナミックなダンスはないけれど、かわいらしさと舞台装置とのマッチングは一番だったかも。よく手芸を楽しんでいる地区なので、ネームボードも東部地区らしいですね。

N:脳。R:リフ。T:東部。41×2:平均年齢

東部地区はいつも男性参加者募集中なのですが、伊勢町地区、中町・中央地区、山王島地区と北部地区は、その男性陣に恵まれています。今回の交流会でも演目紹介はすべて男性がやってくださいましたね。
実は北部地区のK沢さんは替え歌作りの名手です。こうして各地区にはそれぞれ特男女を問わず特技をお持ちの方たちが、教室のためにその力を発揮してくださってます。
教室のためではありますが、同時にご自分の前頭葉の喜びでもあることを確認しておきたいと思います。
(北部地区)輪唱「もみじ」うちわにはもみじが描かれています。合唱「脳リフ教室の歌」、合奏も。

会場からも歌声が聞こえます。青い山脈のメロディーで「~年に二度あるいきいきチェック。わたしのためと思えば うけられる」皆さんが歌っていらっしゃいました。北部地区のK沢さん、良い替歌をありがとうございました。

小道具をちょっと取り落としたりした時、出番を間違えた時に、そのご本人がまず笑います。その笑いはステージ上にも会場にも広がってゆきますね。
もしも、上手に、正しくという基準があると、失敗した人は交流会どころか教室にも出席したくなくなってしまう…
「皆と一緒に楽しく脳を使うため。」脳のリフレッシュ教室はあるのです。右脳や体を使いながら最終的には前頭葉を刺激する体験の場が、脳のリフレッシュ教室です。

教室では、作品作り、音楽や体操等よく実施されていると思います。交流会でも合唱や合奏とともに歌謡健康体操もよく発表されます。
小布施といえば、栗と北斎の町。おなじみの歌謡健康体操でも一工夫するとなかなか舞台映えもするし、会場もわかせます。
(東町・上町地区)歌謡健康体操「きよしのズンドコ節」

おそろいの法被の背中には、北斎版画が貼り付けられています。もうこれだけで「わが町」の気持ちが湧き上がり会場からの拍手を誘います。
演目を決めて、衣装の相談、法被に決定。誰かの前頭葉がくるくる働いて「北斎版画を貼り付けよう!」と提案して、皆さんの賛同を得る。それならば法被の色は何色がいいのか、版画はどのようにして調達するか、他に飾りは付けるかどうするかと次の段階の話し合いになったことでしょう。
そして、練習に入りますね。大きなきれいな動きでしたね。

繰り返しますが下手でもいいし、失敗してもいいのです。でも一応公の前で発表するのですから、ご当人の前頭葉ががんばりたくなるものでしょう。

東町・上町の話のようですが、今回の交流会に参加された地区、参加者の皆さんは全部このような過程を経て交流会を迎えられたことと思います。
発表当日までよく脳を使いましたね!そして会場ではそれぞれの発表を楽しみ、よく笑いました。
あっという間の2時間半。
「あっという間に時間がたった時」あなたの脳はよく働いたということですから、かなり若返ったに違いありません。


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