脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

8月の右脳訓練ーふるさとノスタルジック紀行(付録)

2018年08月17日 | 右脳の働き

戸畑で泊まった、築100年を超すいくよ旅館のトイレの前の鏡です。
「ルービンリキ」と「ンモレンリキ」にご注目。

横書きが、左から右へ読み進める左横書きになったのは、戦後GHQが決めたことだとばかり思っていました。
ブログに書くためにウィキペディアでちょっと調べてみたら、おもしろいことがわかりました。
「縦書きと横書き」

日本語表記は当然上から下、右から左が原則なのです。扁額などにあるように、右から左に読み進める横書きがありますね。これはあくまでも縦書きを右から左に読み進めているのだそうです。一行一字の縦書きということです。(スペースがあれば二字以上のものもあるそうです)
また横書きが使われるようになったのは、戦後どころか、江戸時代。蘭学が入ってきたことがきっかけだったとか。一行一文字の右縦書きではない、右横書きが散見されるようになりました。
太平洋戦争前から、文部省や陸軍が左横書きを推奨したにもかかわらず、国粋主義的な動きで実現に至らなかったという経緯もありました。
表記に関して強制的なことは行われなかったようですが、1951年に「公用文は効率上なるべく左横書きにする」という通達があり、そっれから半世紀たって2001年から裁判所における公文書も横書きになったということらしいです。
若戸大橋を望む戸畑駅前の小さなロータリーに若山牧水の歌碑がありました。自然石に縦書きで彫り込まれています。

横の解説版は横書き。この縦と横の使い分けはとっても納得性がありますね。
短歌や俳句などはどうしても縦書きでしょう。逆だと芸術性を感じないかも。これは右脳の世界。
解説には芸術性は不要で、論理的にきちんと説明できていればいいのです。左脳の世界。
このくらい縦横自由に使い分けることができる言語は珍しいでしょうね。

牧水が3度も戸畑に立ち寄ったことなど、全く知りませんでした。この齢になっても、新しいことを知る喜びってありますね。
もちろん古い懐かしいものにも心動かされます。
年若い後輩(30年後輩!)が、「世界の文房具展」に連れて行ってくれました。最新の文房具がたくさん展示されていましたが、会場にむかしの教室が復元されていました。まさに私の小学生時代!こんな机で勉強しました。

そしてまたその一角に、謄写版が。学校からの配り物は先生が謄写版で刷ったものを用意してくださっていました。ほとんどが縦書きだったと思います。

実は、私の家にも謄写版がありました。
夏休みの自主勉強用のプリントを父が作ってくれたことを、突然思い出しました。日付や天気を記入して、漢字や計算練習のコーナーや自由に書き込むコーナーなどがあって、1日1枚ずつ書いて最後に白表紙で綴じて提出するのです。決して勉強を強いる家庭ではありませんでしたが、教育熱心ではあったのかもしれません。

一緒にいた後輩に「やすり版の上に蝋紙を置いて鉄筆で一文字ずつ書いていくのよ」と説明していたら、ありました!そうこれです!60年のタイムスリップにちょっと興奮してしまいました。
会場には、記念撮影コーナーや最新鋭の文房具の展示もありました。

帰宅後アマゾンで早速注文しました。新しいコンセプトのホッチキスです。

ギャラリーの中では、新しい便利なものや、古い懐かしいものに触れあえることができ、脳がくすぐられたような気がしましたよ。
会場の北九州イノベーションギャラリーは産業技術保存継承センターともいわれ、官営八幡製鉄所の資料も展示されていて、会場そのものが新旧を包含したものでしたね。
暑い中、付き合ってくださった後輩のM島さん、本当にありがとうございました。

出口に掲げられていた八幡中央高校書道部による書道パフォーマンス作品。縦書きと横書きが無理なく一つの世界を作っていますね。
日本語の妙味です。


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