『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

葉月八月、今月の六品 その1

2013-08-02 01:50:52 | 酒の肴
スコールのような夕立ち、灼熱の太陽、
まさに盛夏の候です。
皆様いかがお過ごしでしょうか?

今月も、季節にぴったりのおいしい六品ができました。
いつものようにひとつずつご紹介しますね。
ぜひぜひ、お試しあれ!


「茄子と木の実の焼き味噌」

アテ、という言葉があります。
酒飲みには、馴染んだ肌着のようにしっくりくる言葉ですね。
今夜の旨い酒を引き立てる、ちょっとしたつまみ。
ちょいちょいと作ったようで気が利いている、そんな肴。

さて、鉄板の「アテ」が登場しました。
焼き味噌です。
お蕎麦屋さんではお馴染みの一品ですね。
しかしこの焼き味噌、実に実に、奥深いんです。

炒めた茄子(これだけでも美味しい)、
胡桃や松の実などの木の実。
茗荷や大葉やネギなどの香味野菜。
削った鰹節と、やさしい麦味噌。
たくさんの素材がぎゅっとまとまって奏でるアンサンブルの妙が、
杉板にはりつけられこうばしく焼かれて出てきます。
絶妙としか言いようの無い、
お酒のために磨き上げられた「アテ」。
かおり、滋味、あとあじ。
この夏、これを食べずして赤鬼の夏は語れませんよ!

(池田作)




葉月八月、今月の六品 その2

2013-08-02 01:38:55 | 酒の肴
「海老のゼリー寄せ」

ひとことで表現された表題どおりのひと鉢ですが、
なかには奥深い滋味がたっぷりと詰まっています。
目にも涼やか、夏吟醸のボトルのような透明感で
思わず箸をのばしてしまうこの一品。
実は、シンプルな見た目に反して
数々の行程とプロの技をちりばめたお料理なんです。

丁寧に下ごしらえして酒煮にしたのしえび。
旨味を閉じ込めて、歯ごたえもぷりぷりです。
包み込んだ旨出汁のゼリーは
これだけでお酒が飲めてしまいそうなおいしさ。
夏、味の乗った生酒にしっかりと寄り添う
この、なかなか自分ではつくれないお味を
ゆっくりと楽しんでくださいね!

(箕村作)




葉月八月、今月の六品 その3

2013-08-02 01:27:21 | 酒の肴
「タコとオクラの梅肉和え」

これは、サプライズ!
このタイトルを見て(聞いて)想像する料理とは一段も二段も違う、
最初のひと口であっと言わせること間違いなしの一品です。

よく叩いてやわらかくし、さっと霜降りした蛸は、
見た目も食感もプルプルで、思わず笑みのこぼれる美味しさ。
ネバネバサクサクのオクラにフレッシュなトマト、
合わせた夏野菜のまた爽やかなこと。
そして決め手は和えごろも。
上品な出汁と梅を合わせた特製のタレは
前日まで試行錯誤してやっとこれだ!と決まった極上のバランスです。
ひと箸ごとに美しい風鈴の音が聞こえるような一品、
これがあれば、夏酒は何でも来い、ですよ。

(大内作)


葉月八月、今月の六品 その4

2013-08-02 01:18:58 | 酒の肴
「ゴーヤとつぶ貝のとろろチーズ焼き」

今や夏野菜の代表格になった、ほろ苦さが身上のゴーヤ。
コリコリの食感と旨味でお酒のあてにぴったりなつぶ貝。
この、聞いただけで食欲をそそられる組み合わせを
なんと、オーブン焼きに仕立ててみました。

三種のチーズを特製ブレンドしたソースにざくざくとけずった山芋。
このマッチングがまた、食べてびっくり、ウマウマなんです。
トマトの爽やかな酸味と色味がほどよくアクセントを添えて、
お酒にしっかりと合いつつも食感や彩りでさまざまに楽しめる
にぎやかでおいしいひと皿なのです。

(中村作)



葉月八月、今月の六品 その5

2013-08-02 01:08:29 | 酒の肴
「鶏むね肉の香味焼き」

毎回登場して毎回書いていますが、
赤鬼のとりは、築地の鶏専門店から仕入れる
朝〆めのおいしい鶏肉です。
さっぱりした胸肉をつかい、
香気をたっぷりとじこめた直火焼きにしました。

ネギや生姜などの名脇役な香味野菜をふんだんに使った
醤油ダレに漬けこんだ鶏は、
噛み締めるほどにじわじわと旨味がひろがって、
後を引くことこのうえなし。
遠赤外線で外側こんがり、内側ジューシーに焼き上げています。
普通の焼き鳥とはひと味違う、こんな鶏料理、
食べてびっくりの実力ある旨さです。
ぜひぜひ、お酒のお供にしてくださいませ。

(箕村作)






葉月八月、今月の六品 その6

2013-08-02 00:44:22 | 酒の肴
「鱧と冬瓜の薬膳スープ鍋」

真夏は冷房が強くなり、つめたいものを摂る機会も増えますね。
外気温との温度差で体調を崩す人も多いかもしれません。
そんなときこそ、このお鍋が強い味方。
ナツメ入りの特製薬膳スープがしっかりと夏の身体を支えてくれます。

丁寧に骨切りした鱧の落としは夏の風物詩。
水分たっぷりの冬瓜は利尿作用もあるすぐれもの。
野菜とお薬味たっぷり、夏らしい素材で、
花の咲いたようなお鍋に仕立てました。
上質な出汁が支える旨味あふれたスープを飲み干せば、
身体の隅々までじんわりと滋養がゆきわたります。
この夏は、これで元気に過ごしましょう!

(池田作)