『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

卯月四月、今月の五品 その5

2016-04-02 00:45:24 | 酒の肴
「真鯛と春キャベツのホイル焼き」

鯛も恋をすれば赤くなる、春です。
お刺身で出せる上質な真鯛と、やわらかな春キャベツを
一緒にホイル焼きにした、贅沢な一品をつくりました。

特筆すべきは、中に添えた蕗味噌。
自家製のほろにがい蕗味噌、それだけでもう絶品。
その味噌を少しずつ鯛とキャベツにつけながら召し上がっていただくのですが、
これがもう、ふんわりと上品な鯛の身にも、
やさしくあまい春キャベツにも、ちょっと添えた榎茸にも、
ものすごーく合っちゃうんです。
そしてもちろん、きれいな旨みと香りの春の吟醸生酒にも
とてもとても、合うんです。
今日の肴ここに極まれり、と満足のふかいため息が出るような、
美しい一品です。


(箕村作)

卯月四月、今月の五品 その4

2016-04-02 00:31:53 | 酒の肴
「イイダコと長芋の炊き合わせ」

イイダコはこの季節ならではの、ふんわりと卵を抱えた小ダコ。
卵がモチモチしてご飯のようなので飯蛸と言います。
小さくても、タコらしい旨みはしっかりと詰まっています。
丁寧にお出汁で炊いたやさしい海の味と足のぷりっとした食感が
別にさっと炊いて添えた長芋のシャリ感と奏でる、きれいなハーモニー。
淡さのなかに湛えた深い美味しさが、たまりません。
心浮き立つ春の宵に、ずっとつまんでいたいような、オツな酒肴です。

(大内作)



卯月四月、今月の五品 その3

2016-04-02 00:23:39 | 酒の肴
「合鴨ロースと青菜の芥子和え」

築地の鶏専門店から毎日仕入れる新鮮な合鴨は、
ロース煮にしてメニューに乗せると毎回大人気のメニュー。
今回は、さらにその美味しい合鴨をアレンジして、
青菜とのピリッとしたからし和えに仕立てました。

合鴨のむちむちした脂もしこしこの身も、
噛み締めるほどに旨みが拡がります。
青菜はやわらかなほうれん草だったり、シャキシャキの小松菜だったり、
日によって変わる新鮮なものをさっと湯がいて和えています。
芥子のアクセントがお肉と野菜それぞれのいいところをピリッと引き立て、
ひと皿で二度、三度と美味しいハーモニーが味わえます。
ビールにもお酒にも、よーく合いますよ。

(箕村作)



卯月四月、今月の五品 その2

2016-04-02 00:06:11 | 酒の肴
「海老とタケノコのしんじょう揚げ」

筍と若布のコンビネーションは鉄板!
海のものと山のものの素晴らしい出会い、
この季節ならではの「若竹煮」は、春になれば一度は食べたい料理ですね。
その若竹煮と風味ゆたかな海老真薯を絡ませたのが、このひと皿なんです。

新鮮な海老と桜海老をたたき、筍を混ぜて揚げたプリップリの真薯は
こうばしさとほろ苦さが絶妙で、それだけでもウマウマ!
そこに、わかめでとったお出汁で作ったあんをたっぷりかけました。
潮のかおりたつ若布がしっかりと感じられる特製あんは、
真薯の旨みをくるみこんで、えも言われぬ極上のお味。
シンプルな見た目のなかに、和食の粋が詰まった一品です。

(中村作)



卯月四月、今月の五品 その1

2016-04-01 23:33:01 | 酒の肴
桜咲き水温む四月になりました。
みなさま、いかがおすごしでしょうか。
今月も、旬のかおり満載の五品ができました。
いつものとおり一つずつご紹介してまいります。
ぜひぜひ、お試しあれ!



「蓮根はさみ揚げ」

蓮という植物は、すべての部位に薬効があるとご存知でしたか?
とくに根っこの部分である蓮根は、
レモン並みのビタミンC含有量に加え、
食物繊維が豊富、ムチンもポリフェノールも含まれていて
花粉症や春風邪の季節に身体を守ってくれるんです。
油と相性が良いのできんぴらやチップスも美味しいですが、
今回は定番ともいえる「挟み揚げ」をアレンジしてみました。

挟むお肉はしっかりした合挽き。
蓮根のシャリ感とジューシーな挽肉、とっても良く合うんです。
ひと口サイズの揚げたてを頬張ると、旨みとともに
ピリッとした山椒の風味が爽やかに拡がります。
身体に良くて、美味しくて、ちょっと嬉しい天ぷらです。

(松本作)