『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

赤鬼酔水会

2008-11-19 11:22:42 | イベント、お知らせ
秋深く、空高く、空気は澄んで、
朝晩だいぶ冷え込むようになりました。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

今日はすこし趣向を変えて、赤鬼のなかで伝統的に続いている
サークル活動の代表格、「酔水会」のことをご紹介しようと思います。
(といいつつも他に現役で活動しているのは今のところ野球部くらいでしょうか、
かつては将棋やインラインスケートや日本の伝統芸能をたのしむ会、
音楽のセッションパーティなど、いろいろあったのですが)。


「酔水会」すいすいかい、は
永年の常連さんである関口酔楽囀さん(←俳号です)が主宰する、俳句の会です。
毎月中ごろの水曜日におこなわれているのですが、
今年の六月でなんと創会20周年、今月にはその回278回をかぞえ、
もちろん毎回季題が設定されます。
当日直接お店にいらっしゃらなくても、ネットでの投稿や
後日句帳への書き込みもできる、つまり誰でも参加できる会です。
常時赤鬼に置いてある句帳には、それぞれ個性豊かな俳号をお持ちの方々が
毎回三句、五句と書き連ね、読むだけでもたのしい歳時記となっています。
さすがに居酒屋での句会、堅苦しいことはいっさい抜きで、
やはりお酒にまつわる句が多いのが特徴です。

ちなみに今月の開催は本日。
お席のご予約さえしていただければ飛び入り参加も出来ます。
今回の季題は「水鳥」だそうです。
水鳥とは水辺に生息する鳥の総称(鷺、鴨、千鳥、鴎など)ですが
「お酒」の隠語でもあるそうな。
五・七・五というみじかさに季節感と洒脱をこめた俳句、
毎月その季題を楽しみながら、参加されてはいかがでしょうか。
ちなみにミクシィの赤鬼コミュニティでも
デジタル酔水会を開催しています。

「赤鬼酔水会」とは、こんなふうに、
ご来店の際にふらっと一句書き込んだり、
主宰酔楽囀氏へのメールで作句を投稿したり、
開催日に参加の方々と一献酌み交わしながらひねったり…と
いろいろなかたちで参加できる、自由で粋な会なのです。


赤鬼のことをお話ししました。

2008-11-13 15:48:53 | 赤鬼つれづれ日記
わたくしごとで恐縮ですが、
先日筆者はネットラジオの番組「おとなの進路教室」で
取材をしていただきました。
http://www.jfn.co.jp/otona/#26

ほかのかたの章をみると
それぞれにみなさんしっかりと、おとなの進路を模索し、
意志を持ち、悩みつつも少しずつ着々と、歩んでおられるかたばかりです。
しかも次回のゲストは泰葉さん。
私はパーソナリティの山田ズーニーさんのファンだったので
ご本人に会いたくて取材をお受けしてしまったのですが、
とてもとても、もうなんというか、恥ずかしい限りです。
内容は、いち店員としての自分なりの(拙い)仕事論のようなことです。
…が、赤鬼のことを店名を出してお話ししているので、
ここにお知らせして参ります。
四回にわたってアップされたものですが、
初回は全くの自分史なので、
お酒やお店のことでしたら二回目などを聞いてみてくださいませ。
(緊張のあまりすっごい早口で聞きにくい箇所もあります、
ご容赦下さい…)。
こちらでもミクシィの方でも、
ご意見、ご感想、ご叱責など、お寄せ戴けたらありがたいです。

反省を込めて、これからも仕事に精進しようとおもいます。


霜月11月、今月の四品その1

2008-11-03 13:44:43 | 酒の肴
あっという間に街は晩秋の様相を呈し
世田谷通りの銀杏並木も黄色く色づき始めています。
朝晩などかなり冷え込んできたこのごろ、
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

月が変わって、またまた今月も、
季節感たっぷりの新しい四品がメニューに並びました。
秋の夜長をしみじみ愉しむ酒のひとときに
ぴったりな品々です。
ぜひ、おためしくださいませ。

それではいつものように順次ご紹介してまいります。


「白魚と豆腐の玉子とじ」

さむい季節の定番、土鍋でつくった熱々の卵とじ。
そんな小鍋立てのおいしい季節になりましたね。
今回は、しらうおとおとうふを使って
上品なお出汁と溶き卵でつくりました。
江戸時代は大川(隅田川)で捕れていたという白魚。
寒い季節、川面にいくつもの白魚漁の船が浮かび
捕れたてを船上で鍋にして食べさせていたといいます。
そんな風物詩をおもいうかべつつ口に運べば
白魚のはかなくきれいな味と葱や豆腐のほのあまさが沁みいって
やさしく体を温めてくれることでしょう。
アクセントに京都・祇園は原了郭の黒七味を振って、どうぞ。


霜月11月、今月の四品その2

2008-11-03 13:43:32 | 酒の肴
「生助子と里芋のしぐれ煮」

昨年も好評いただいたあの煮物が、
バージョンアップして帰ってきましたよ。
鱈子と里芋。
どのように料理しても相性の良いコンビですが、
今回は生の助子(スケゾウダラの卵です)を使い、
きれいなきれいな一番出汁でさっと煮上げています。
下煮した滋味深い里芋と、ぱあっと薄桃色のぼんぼりに開いた助子は、
石の間に咲いた芍薬のよう、食感の違いもおもしろく、
目でも舌でもたのしめます。
天盛りの針生姜と三つ葉のかおりをアクセントに、
あたたかい煮汁ごと、召し上がってくださいな。



霜月11月、今月の四品その3

2008-11-03 13:33:58 | 酒の肴
「春菊と蓮根の明太子マヨネーズ和え」

肌寒い季節にはあたたかくやわらかいものが食べたくなりますが、
そればかりだと飽きてしまうもの。
シャキシャキとした生の葉ものの歯ごたえもまた、新鮮です。
ということで、体を冷やさない晩秋のサラダ仕立ては
春菊の葉先を摘んで、揚げた蓮根と合わせた一品です。
カラリと揚げた蓮根のチップがこうばしく、
春菊のほろにがさはすがすがしく、
それをまとめる、ぴりっとしてコクのある明太子入りマヨネーズソース。
バランスの良い箸休めが、できました。
日本酒にもよく合うサラダ感覚の和えものです。

*昨日(11/3)にこのメニューを「サラダ」と表記してしまいましたが
「明太子マヨネーズ和え」が正しいです。
お詫びして訂正いたします。11/4記、文責RIEZO*

霜月11月、今月の四品その4

2008-11-03 13:25:02 | 酒の肴
「地鶏とごぼうのあんかけ」

秋から冬にかけて、根菜の美味しい季節になります。
根のものは体を温めてくれるといいますが、
山形の芋煮や九州のがめ煮(筑前煮)を引くまでもなく
根野菜の煮物はこっくりと、美味しいですね。
滋味深い地鶏(産地はときによって変わります)と
しっかりした牛蒡を甘辛く炊き合わせました。
鶏のゼラチン質を活かしつつ餡にした煮汁が
素材と良く絡んで、ほっこりした味わいの煮ものです。
上にのせた揚げ牛蒡がこれまたおいしい、
燗酒にもよく合いそうな一品ですよ。