『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

今年のお花見は4月8日です!

2012-03-12 19:45:19 | イベント、お知らせ
三寒四温とはよくいったもので、
暖かくなったかと思えばまた夜は冷え込み…
そんなことを繰り返しつつ、
季節は前にすすんでいきます。
木の芽どきのこのごろ、皆さま如何お過ごしでしょうか。

さて、今年の「恒例 赤鬼のお花見」、
日程が決まりました。
4月8日、日曜日です。

例年通り、午後1時ごろから日没まで、
世田谷公園、噴水南側の桜の木のある広場にて行います。
参加ご希望の方は、お酒の用意等がありますので、
前々日くらいまでにスタッフへお声をかけてくださいませ。
忘年会と同じく、
日頃赤鬼へいらしてくださっているかた、
久しぶりに遊びに行こうかな、というかた、
今度赤鬼へ行ってみたい!と思って下さっているかた、
たくさんのかたのご参加をお待ちしております。

おつまみ、持ち寄りとなります。
「なにか一品」(2~3人ぶんで大丈夫)お持ち下さい。
手作りでも買ってきたものでも結構です。
ビールと日本酒はこちらでご用意しております。
(これまた例年通り、普段の半額でキャッシュオンです)
そのほかソフトドリンクなどはご自由にご用意ください。

お天気による決行かどうかのお問い合わせは
当日お電話にて承ります。
(留守電にての対応になるかもしれません)

なお、当日は赤鬼の営業はお休みさせていただきますので
どうか御諒承下さいませ。

木島平から上京してくるオーナーも赤鬼スタッフも、
みなさまとご一緒に
一年ぶりの桜を見ながらお酒を飲めますことを
心より楽しみに、お待ちしております。

赤鬼 電話番号 03-3410-9918





弥生三月、今月の六品 その1

2012-03-05 15:48:41 | 酒の肴
寒い日も暖かい日もあって
この季節は、お天気も変わりやすいですね。
赤鬼では新酒が続々と届き、肴も春のメニューになってきています。
皆さま、如何お過ごしでしょうか。

今月も、まさに三月まさに旬、という
「今月の六品」が、できました。
いつもどおりひとつずつご紹介していきます。
ぜひぜひ、おためしください!



「鶏と根三つ葉のおひたし」

根三つ葉のお浸しはいつも人気で、
メニューにあると良く出ます。
切り三つ葉にはない野性味と歯ごたえ、
お酒によく合うあえかな苦み…
しみじみとおいしい一品ですね。

今回は「六品」のために
定番をかなりアレンジして、「変わりお浸し」にしてみました。
いつもの築地の鶏専門店から仕入れたおいしい鶏肉を
具にも地にも活躍させています。
脂をすくいながら丁寧にとった鶏のスープは
うまみがぎゅっと凝縮されながらも、澄んだ味わい。
これと昆布の出汁をあわせ、ぐぐっと旨いひたし地になりました。

鶏肉のキュッキュッとした歯ざわりに三つ葉のシャキシャキ感が
濃厚でいてきれいな出汁でまとめられたお浸し。
お箸もお酒もすすんでしまいそうな佳肴です。

(中村作)



弥生三月、今月の六品 その2

2012-03-05 15:36:54 | 酒の肴
「ふきのとうのコロッケ」


春の陽射しが、少しずつ、少しずつ、
雪を溶かし、木を目覚めさせ、土を起こし、
植物は芽吹きはじめます。
春の兆しを一番に感じさせる食材が、フキノトウ。
蕗の花のつぼみです。
冬眠から覚めたクマが最初に口にするなどと言われ、
寒さで縮こまった身体を苦みが起こしてしゃっきりさせる、
冬から春へのうつりかわりを告げてくれる野菜です。

その蕗の薹のほろにがい野性味をぐっと押し出した
コロッケをつくりました。
たっぷりのフキノトウの手作りペーストとじゃが芋を合わせ、
パン粉をつけてサックリと揚げています。
ひと口、ふた口、
そのものを天ぷらで食べるのとはまたちがった香味が溢れます。

衣がプツプツに立った揚げたてにさっとバターをかけてお出しします。
ぜひ、熱々のところをほおばってください。
日本酒にしっかりと寄りそう、旬そのもののコロッケです。

(竹下作)

弥生三月、今月の六品 その3

2012-03-05 15:09:48 | 酒の肴
「うど独活UDO」


つまらない連想で恐縮ですが
筆者、この料理名を聞いてアバのあの曲を思い出しました。
ギミーギミーギミー。
イングヴェイ・マルムスティーンもカバーしてました。
原曲はギミーの対象は「マン」という身もフタもない歌詞ですが
春になると毎年食べたくなるウドは、まさにギブミー、です。
(脈絡無くてすみません、しかしウドウドウド♪の替え歌が
頭の中を離れなくなってしまったので…)

それはさておき、ここでは、
そのものずばりのウド三態をお届けします。
独特のあわいほろ苦さとシャキシャキの歯ごたえ、
旬の春ウドでつくった三品です。
生はお味噌をつけてほのかな苦みを味わい、
わかめを巻いた酢のものはあっさりと、
皮のきんぴらはこうばしく力強く。
まさに三様のおいしさが愉しめます。

数少ない東京名産の野菜でもあるウド、
あく抜きが面倒で自分ではなかなか…という方も多いのでは。
ぜひ今月この一皿で、うどを味わい尽くしてみてくださいな!

(菅作)

弥生三月、今月の六品 その4

2012-03-05 14:48:42 | 酒の肴
「春野菜のグラタン」


三寒四温、花冷え、寒の戻り、「春は名のみの…」などなど、
三月の「まださむい」感じをあらわす言葉はたくさんあります。
新酒が続々と出てきていろいろ試したい季節でもありますが、
肴には、あたたかい一品が欲しいもの。

熱々ふつふつ、といえば、鍋のほかにこれを置いてはありません、
これまで「六品」にも時々登場してきました、
日本酒にも合う、グラタンです。
折々に中身を変え味を変えて季節の味をうつしとっています。
今回は、新ジャガ、春キャベツ、アスパラガスなど
春野菜をたっぷりつかってグラタンを作りました。

みずみずしくあまく、若々しい野菜たち。
ホクホク、シャキシャキ、サクサク、など、
それぞれのフレッシュな食感を残すよう丁寧に下拵えしています。
まとめたのは特製ブレンド、お味噌入りのホワイトソース。
こんがりと焼き上がったところをふうふう言いながら口に運べば、
春の野原を散歩するような、やさしい滋味が拡がります。
陽春三月のあたたかさがじんわりとしみわたる、ひと品です。

(浅沼作)

弥生三月、今月の六品 その5

2012-03-05 14:26:01 | 酒の肴
「桜鯛の酒煮」


「鯛は恋をすると赤くなる」。

そういう本が海洋生物学の棚にありました。
魚の世界で恋をする、ということは、つまり
間もなく産卵期を迎えるということ。
産卵を前に身が肥えておいしくなったこの季節の鯛を
桜鯛、花見鯛などと呼び、真鯛の中でも極上とされています。

貝塚からも骨が出土するという鯛は、
古来から日本人に親しまれてきた魚。
江戸時代あたりから魚の王者として扱われ、
おめでたい席の定番にもなりました。
脂質が少ないわりに旨味たっぷり、
頭から尻尾まで余すところなく味わえる魚です。

その鯛を、上質な出汁と日本酒でさっと煮ました。
素材と味付けの良さがはっきりわかる直球勝負です。
淡く深く、ほろほろとして、フレッシュな吟醸酒にぴったり。
添えられた桜花人参も愛らしく、
魚の春をしみじみと味わえる逸品です。

(大内作)

弥生三月、今月の六品 その6

2012-03-05 13:52:43 | 酒の肴
「あさりと蕗の玉子とじ」

「今月の六品」では定番の「小鍋だて」シリーズ。
もう何年も月替わりでお出ししているので、
すっかりお馴染みになりました。
さて今月はどんなお鍋かな、と楽しみにして下さっているかたも。
…で、三月のお鍋は、これ。
アサリとフキをつかった卵とじ鍋です。

5月と10月に産卵期を迎える浅蜊はその前に身が肥えるので、
3月4月は浅蜊の「春の旬」なのです。
旨味成分のコハク酸が増え、ふっくらとした身が味わえます。
貧血予防のビタミンB12、動脈硬化予防のタウリンなど
栄養もたっぷり含み、カロリー低めという優秀な食材でもあります。
合わせた蕗も、これまた春が旬の、数少ない日本原産の野菜です。
たっぷりの食物繊維で低カロリー、
独特のほろ苦さは、噛みしめるほどに春の野山の息吹を感じさせます。

上質の出汁で炊いた蕗、浅蜊は身も美味しくいい出汁もでていて、
まとめた卵がまさにふわっと煮上がるタイミングでお出しします。
湯気の中で、春の山海の恵みが一体となったお鍋、
シンプルにしてベストマッチの自信作を愉しんでくださいませ。

(菅作)