『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

北原さんのお店、本日オープン!

2012-01-27 14:27:33 | イベント、お知らせ
寒中お見舞い申し上げます。

日陰に雪の溶け残る世田谷、
冬も本番の寒さがつづく昨今ですが、
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

今日は、うれしいニュースをひとつ、お届けします。

長年赤鬼をずっと支えてきたスタッフのひとりである北原宣明さん、
昨年10月に惜しまれつつ卒業し、独立準備をすすめていましたが、
本日、ついにあたらしいお店をひらきました!
お店の名は「こうぜん」。
赤鬼の前に北原さんが働いていた名店「Zaji」の場所を
引き継いでつくった、下北沢駅すぐのお店です。

赤鬼にいたころは「焼場の名人」、とくに「オムレツ名人」として
丁寧な仕事にファンの多かった北原さん。
相方の、「イヴォンヌ」の愛称で赤鬼常連さんに親しまれていた
真知子さんとふたりでつくるあたらしいお店は、どんな空間になるのでしょうか。
きっと、おいしいお酒と料理で居心地のいい素敵なお店として、
下北沢の新しい名所になると思います。
ぜひぜひ、みなさま、足をお運びになってたしかめていらしてくださいませ!



…………☆お店data☆………………………………

こうぜん
〒155-0031
世田谷区北沢2-33-2 第二周和ビル1階
03-3485-1642
営業時間は今のところ16時くらい~24時くらい、
定休日は未定です。
どうぞお問い合わせの上、お出かけください♪

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睦月1月、今月の六品 その1

2012-01-10 09:35:30 | 酒の肴
毎日晴天が続く新年の東京。
「昇り龍」の一年が明けました。
みなさま、如何お過ごしでしょうか。

「今月の六品」、アップが遅くなりましたが、
新年、最初の六品は出だしも好調です。
心込めて工夫こらした品々を、
どうぞぜひ、召し上がってみてください。

それでは今年もまた、
ひとつずつご紹介していきます。



「得意技は千切り!?サラダ」

名は体をあらわす。
まさにその通りの、ストレートなネーミングのサラダです。
大根、赤かぶ、人参、胡瓜…
七色の野菜を千切りにし、酢みそのドレッシングで戴きます。
これと「芹のお浸し」をつくったのは料理長・菅ですが、
冬に不足しがちなビタミンがたっぷり摂れる
ヘルシーメニューになりました。

シンプルな野菜サラダは、まさにその切り方が勝負。
エッジの効いた細い細い千切りだからこそ醸し出せる
歯ごたえと野菜の旨味です。
シャッキリ、ぱりっと作って盛りつけ、
たたみ鰯と一緒にサクサクと。
味噌ベースのとろっとしたドレッシングがよく合います。
できそうでなかなかできない、技ありサラダなのです。

(菅作)

睦月1月、今月の六品 その2

2012-01-10 09:23:33 | 酒の肴
「さつまいものおやき」

先月「六品」にデビューしたばかりの浅沼が
今回、つくってみたのは、
長野の郷土料理で有名な「お焼き」です。
十年以上前になりますが、
赤鬼のオーナー滝澤が、木島平に「健生庵山愚」をつくったとき、
よく、上京するたびに皆にお焼きを買ってきてくれたのを思い出します。
たっぷり入った刻み野沢菜のおいしいお焼きでした。

さて、そのお焼きをアレンジメント。
中身は蓮根、大根葉、鶏もも肉のミンチを使いました。
歯ごたえと葉の香味にかんずりがぴりっと効いて炒められ、
これだけご飯にのせてモリモリ食べられそうなおいしさです。
その具を、蒸した薩摩芋と上新粉でつくった「皮」に包んで
こんがりと、焼きました。

冬になると焼き芋屋さんが独特の節回しでやってきますね。
あのホクホクのおいしさと、お焼きのふんだんな中身の楽しさ、
それがいっぺんに味わえる酒肴です。
お酒に合うように仕立てた「お焼き」、
ありそうでなかった赤鬼オリジナルの一品を
ぜひ、おためしあれ。

(浅沼作)

睦月1月、今月の六品 その3

2012-01-10 09:11:34 | 酒の肴
「ずわい蟹と芹のおひたし」

冬は葉野菜のすくない季節。
筆者が子供のころは、大根や蕪の葉っぱ、白菜くらいしか、
葉ものってなかったような気がします。
しかし流通の発達した昨今、
厳寒の季節にも、南からはしりの葉野菜が届きますね。
ひと足、いやふた足早い、春をはこぶ便りです。

ほろにがい芹は、日本の香味野菜の代表。
野菜でもありハーブでもある風味の強さが特徴です。
単体でも存在感のあるこの芹を、
やさしい旨みの蟹と合わせてお浸しにしました。

きれいな出汁と蟹の塩味、
すこし強めのバランスに仕立てた浸し地が、
芹の力強さにしっかりとマッチ。
シャキシャキの歯ごたえがまた堪りません。
小鉢の中でしっかりとまとまった逸品で
冬の青みを存分に愉しんでくださいな。

(菅作)

睦月1月、今月の六品 その4

2012-01-10 08:57:34 | 酒の肴
「鰆のみぞれあんかけ」

魚へんに「春」と書くさわらは、
新春の料理にぴったりな素材…と、
先月のサラダも好評だったスタッフ大内が
鰆でひと品、つくりました。

独特の香味をもち、身のやわらかい鰆。
しっかりと下味をつけてまずはこうばしい唐揚げにします。
カラっと揚がった揚げたてに、とろりとかけたみぞれあん。
たっぷりの大根おろしと旨出汁で、魚のクセをやわらげ、
やさしい味に仕上がっています。
和食の王道なだけに、ごまかしがきかないシンプルな組み合わせです。
メリハリつけて、丁寧につくった
直球勝負のおいしさを、ぜひ、味わってくださいな。

(大内作)

睦月1月、今月の六品 その5

2012-01-10 08:37:39 | 酒の肴
「ホタテと菜の花の酒粕焼き」

酒粕は、とても身体が温まりますね。
甘酒、粕汁、粕漬け焼き…
そして、お豆腐にお醤油が合うように、
日本酒と、酒造りの副産物である酒粕が合わないわけがありません。
しかし、料理に仕立てるとなると、ちょいとひと工夫が必要。

そこで店長中村が、得意のオーブン料理で一品、つくりました。
殻つきのホタテの身と出始めの菜の花を、
酒粕入りのクリーミーなホワイトソースで和えて殻に載せ、
こんがりと焼いたグラタンです。

すこし火を入れることで活性化する貝の旨味に
菜の花のほろ苦さと歯ごたえ。
北の貝と南の野菜というこの出会いをまとめたソースが
さらにその美味しさを引き立てます。
酒粕の風味をたっぷりと残しながら、かくし味のチーズでまろやかに。
さあ、ジューシーに焼けたところを熱々で召し上がれ♪

(中村作)


睦月1月 今月の六品 その6

2012-01-10 08:20:45 | 酒の肴
「薩摩鍋」

一年を通じて、毎月「六品」に登場する
「赤鬼の小鍋立て」ですが、
今月のお鍋は初めて竹下が担当しました。
鹿児島は枕崎出身の彼がつくったのはその名も「薩摩鍋」。
さて、どんなお鍋でしょう?

一番判りやすく説明するとしたら、「薩摩汁」の「お鍋版」かもしれません。
鶏と根菜の、具だくさんのお味噌汁は
豚汁やけんちん汁と同じく、栄養たっぷりで温まりますね。
その具材を大きめに下拵えし、こうばしい麦味噌で仕立てたお鍋です。

お席に運ばれたお鍋の蓋をとると、まず湯気のご馳走。
築地の鶏専門店から仕入れた美味しい鶏の手羽元と、
大根、里芋、牛蒡、人参がふっくらと煮え上がり、
熱々を頬張れば生姜のアクセントが効いていて、
おなかにも心にもしっかりと滋養がゆきわたります。
薩摩隼人のつくった熱いお鍋で
寒い夜も、ポカポカに温まってくださいな。

(竹下作)