この週末、金曜土曜ととても贅沢な時間でした。
一つは渋谷Bunkamuraで上演されていたデヴィッド・ルヴォー監督/深津絵里・中村七之助ダブル主演「ETERNAL CHIKAMATSU『心中天網島』より」観劇4回目!
ほぼ・・・病的です。

以下、健忘録的に勝手な感想です
長いです
くどいです
あ、これ私の文章がってことです
-*- -*- -*- -*- -*- -*-
自殺した夫の借金のために料亭とは名ばかりの店で体を売る娼婦ハル(深津絵里)と江戸時代、親の借金で女郎になった遊女小春(七之助)
どちらも互いに妻子ある客と命がけの恋に落ちるが周りの反対を押し切り思いを遂げることはできない、と男にうその愛想尽かしを・・・
自暴自棄になってさまよったハルはいつしかかつては遊女の涙で枯れることがなかったという蜆川で時を越えて実際の心中事件をもとにした江戸の近松門左衛門作『心中天網島』の遊女小春と出会いその世界に引き込まれていく
-*- -*- -*- -*- -*- -*-
毎夜くりかえされることこれで107882夜目という『心中天網島』の世界
心中 しんじゅう
もとは しんちゅう
死ぬほどのことか?
この浮世も生きるほどのことか?
心中(しんちゅう)とは心の中つまり真意を表すことで、これが男女の真の愛情という意味合いになって、転じて「しんじゅう」という言葉になったらしいです。
今夜もまた心中に向かおうとする二人に「死なないで ・・(後はあえて略)」
ハルが小春にかけた言葉は同時に自分自身にも返る言葉なんでしょう。
近松門左衛門らしき、芝居の語りをする「じじい」役の中嶋しゅうさんの語り口が効果的でした。
橋と傘の効果、赤の演出が印象的。
あれと、暗い舞台に浮かび上がらせるようなライトとがあってハルと小春の出会いが幻想的な中で受け入れらるんだろうなぁ。
小春だけが一人白塗りのメイクのせいもあるかもしれませんが、あの舞台の上で小春だけは七之助が演ずる小春じゃなくて、そこにいるのは紛れもなく「小春」でした。
見た方じゃないとわからないことですが。
もう終演したので、
最後は七之助くん演ずる傘を持った小春が去ると白いシャツの男性がその傘をさして現れる。
と、これが身投げしたハルの夫で七くんの早変わり、という技あり1本でした。
泣かされたからいい舞台というわけではないですが、心を完全に持っていかれたことはたしかです。
そして、ストーリーとしては現実に物理的なものは何も変わらないんだけど心は救われたというところでやっぱりいいお話だったな、と思ったのでした。
私はといえば、4回も観るともはや条件反射で小春登場=泣く
はてはハルが序盤、身を投げた夫の影に問いかけ気持ちをぶつけるところからすでにラストシーンに気持ちが飛んで泣く
というダメなお客っぷりでした。
その上、『心中天網島』中の小春から金持ち役の太兵衛まで色あせたほころびのある衣装というのが、107882日繰り返されてきたという(亡霊的?)演出であろうことに4回見た翌朝にようやっと気づいた自分の鈍さにがっかりなのです。
あの『心中天網島』を完全な歌舞伎でなく、七くんに歌舞伎の色を残しつつ以外は大衆演劇風に(と感じた)したのは不自然を感じさせずこの世と入り交えるための演出だったのかしら?
その中でも女将役の澤村國久さん(歌舞伎役者)はよかったな。
國久さんも七くんもセリフがしっかり聞き取れる。
決して声を張り上げたりせずともちゃんと声が届く、というのはさすがだと思う。
この舞台で七之助くんの美しい佇まいや所作を見て歌舞伎でその姿を見たい、とたくさんの方が思ったようで、これは大成功ですよね。
何をおいてもえびぞりの美しさは歌舞伎で知ってる人ももちろん見たことない方には相当に脳裏にやきついたはず。
あとは、生演奏を使っていたこと、カーテンコールも終わり観客が退場する時間帯もしばし演奏が続き、帰る人、聞き入る人、と出口に人が殺到するストレスがなく粋な計らいだな、と思いました。
エターナルチカマツの公演はエターナルでなく終っちゃったけど、同 Bunkamuraで浮世絵「くにくに展」(国貞国芳)6月5日までやってます。
音声ガイドのナビゲーターは中村七之助!
B'zのテーマ曲も聴けます。

歌舞伎に興味を持った方は是非に明治座「四月花形歌舞伎」へ
終演後、泣きはらした顔のままタクシーに乗り込み・・・(続く)
一つは渋谷Bunkamuraで上演されていたデヴィッド・ルヴォー監督/深津絵里・中村七之助ダブル主演「ETERNAL CHIKAMATSU『心中天網島』より」観劇4回目!
ほぼ・・・病的です。

以下、健忘録的に勝手な感想です
長いです
くどいです
あ、これ私の文章がってことです
-*- -*- -*- -*- -*- -*-
自殺した夫の借金のために料亭とは名ばかりの店で体を売る娼婦ハル(深津絵里)と江戸時代、親の借金で女郎になった遊女小春(七之助)
どちらも互いに妻子ある客と命がけの恋に落ちるが周りの反対を押し切り思いを遂げることはできない、と男にうその愛想尽かしを・・・
自暴自棄になってさまよったハルはいつしかかつては遊女の涙で枯れることがなかったという蜆川で時を越えて実際の心中事件をもとにした江戸の近松門左衛門作『心中天網島』の遊女小春と出会いその世界に引き込まれていく
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毎夜くりかえされることこれで107882夜目という『心中天網島』の世界
心中 しんじゅう
もとは しんちゅう
死ぬほどのことか?
この浮世も生きるほどのことか?
心中(しんちゅう)とは心の中つまり真意を表すことで、これが男女の真の愛情という意味合いになって、転じて「しんじゅう」という言葉になったらしいです。
今夜もまた心中に向かおうとする二人に「死なないで ・・(後はあえて略)」
ハルが小春にかけた言葉は同時に自分自身にも返る言葉なんでしょう。
近松門左衛門らしき、芝居の語りをする「じじい」役の中嶋しゅうさんの語り口が効果的でした。
橋と傘の効果、赤の演出が印象的。
あれと、暗い舞台に浮かび上がらせるようなライトとがあってハルと小春の出会いが幻想的な中で受け入れらるんだろうなぁ。
小春だけが一人白塗りのメイクのせいもあるかもしれませんが、あの舞台の上で小春だけは七之助が演ずる小春じゃなくて、そこにいるのは紛れもなく「小春」でした。
見た方じゃないとわからないことですが。
もう終演したので、
最後は七之助くん演ずる傘を持った小春が去ると白いシャツの男性がその傘をさして現れる。
と、これが身投げしたハルの夫で七くんの早変わり、という技あり1本でした。
泣かされたからいい舞台というわけではないですが、心を完全に持っていかれたことはたしかです。
そして、ストーリーとしては現実に物理的なものは何も変わらないんだけど心は救われたというところでやっぱりいいお話だったな、と思ったのでした。
私はといえば、4回も観るともはや条件反射で小春登場=泣く
はてはハルが序盤、身を投げた夫の影に問いかけ気持ちをぶつけるところからすでにラストシーンに気持ちが飛んで泣く
というダメなお客っぷりでした。
その上、『心中天網島』中の小春から金持ち役の太兵衛まで色あせたほころびのある衣装というのが、107882日繰り返されてきたという(亡霊的?)演出であろうことに4回見た翌朝にようやっと気づいた自分の鈍さにがっかりなのです。
あの『心中天網島』を完全な歌舞伎でなく、七くんに歌舞伎の色を残しつつ以外は大衆演劇風に(と感じた)したのは不自然を感じさせずこの世と入り交えるための演出だったのかしら?
その中でも女将役の澤村國久さん(歌舞伎役者)はよかったな。
國久さんも七くんもセリフがしっかり聞き取れる。
決して声を張り上げたりせずともちゃんと声が届く、というのはさすがだと思う。
この舞台で七之助くんの美しい佇まいや所作を見て歌舞伎でその姿を見たい、とたくさんの方が思ったようで、これは大成功ですよね。
何をおいてもえびぞりの美しさは歌舞伎で知ってる人ももちろん見たことない方には相当に脳裏にやきついたはず。
あとは、生演奏を使っていたこと、カーテンコールも終わり観客が退場する時間帯もしばし演奏が続き、帰る人、聞き入る人、と出口に人が殺到するストレスがなく粋な計らいだな、と思いました。
エターナルチカマツの公演はエターナルでなく終っちゃったけど、同 Bunkamuraで浮世絵「くにくに展」(国貞国芳)6月5日までやってます。
音声ガイドのナビゲーターは中村七之助!
B'zのテーマ曲も聴けます。

歌舞伎に興味を持った方は是非に明治座「四月花形歌舞伎」へ
終演後、泣きはらした顔のままタクシーに乗り込み・・・(続く)
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