東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

東日本大震災 住宅・アパート・大型店舗と地震保険編 2011.05.19

2011年05月18日 | 東日本大震災
東日本大震災から2カ月を経過し、やや落ち着いた気もする仙台市内の中心部ですが、よく見ると建物の被害が数多く見られます。

大型商業店舗は意外に耐震性がない様子で、天井や外壁が落ちたスーパー・大型家電店・大型インテリア店などは休業状態で、工事着工のための仮設足場が立っています。

特に被害の数が多いのは築30年を過ぎる古い木造の戸建て住宅やアパートで、瓦屋根は脱落して復旧のめどは立たず、基礎は砕けて沈下して家が傾き、地震保険の建物診断では半壊と判断されるケースも多いようです。

また、耐震補強などなされていない為に柱は傾き、外壁材の破損や脱落してモルタル仕上げ面は大きなダメージを受けている。柱や梁の構造体が損傷を受ければ補修は困難となり、やむなく解体せざるを得ないオーナーさんも少なくない。

仕事柄修繕工事をやっていますが、昨年塗り替えをしたお客さんより所有するアパートの解体を依頼され、昨日、アスファルトやコンクリートの土間も解体し、さら地にして工事は完了しました。

ただ、分譲マンションなどと異なり、戸建て住宅やアパートは地震保険に加入していないオーナーさんも多く、倒壊を心配して泣く泣く解体といったパターンが多いようです。古いアパートは空き室も多い。古いのでローンは完済しているかもしれませんが・・・。

ここで問題なのが地震保険の査定の仕方で、全損(100%)・半損(50%)・一部損(5%)の3ランクでも交渉次第で査定が多少変動するという話も聞こえてきます。つまり、「ごね得」がまかり通る要素が残されていて、声の大きな人が得をする世界かも知れません。

地震保険は火災保険とセットで加入しますが、加入額はその半分となります。たとえば火災保険で2000万をかけた場合の地震保険の加入額は1000万となり、半壊と査定された時には500万の支払いとなります。

木造建物の査定は軸組、基礎、屋根、外壁で、基本的にそのの4項目の損傷箇所を確認して査定されます。それらの箇所の損害の程度(これを物理的損傷割合と呼びます。

また、ラーメン構造のRC建物は梁・柱・基礎の被害が対象で、屋根や外壁などは調査の対象ではありません。短時間の目視検査で評価が決まり、その場で即日に保証金額が提示されるといういわば現金商売のような雰囲気です。

構造体にあまり目立った損害がなかった場合でも、外壁や屋根の損傷に対してお情け的に一部損を認める場合もある様です。


















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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-03-25 02:14:45
地震保険はその性質上損害の修理費をてん補する物ではありません。災害を受けられた方々への生活支援金の意味合いが大きいのです。ですからスピーディーな支払いが要求される訳で、その為に査定チェック項目も限られていますが、その精度は感心する物があります。良く調査員のサジ加減等も言われますが、現実には調査員の裁量が含まれない様な調査書となっております。調査員の見る目は、また違った物がありますので、無責が一部損に・一部損が半損に・半損が全損になる事はなく、正当な原因により損害を査定がなされて居る様ですので、ご安心ください。
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