新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

1型糖尿病に対する膵島β細胞の点滴静注はどのくらい生着するのだろうか?

2012-05-12 21:44:07 | 医療

こんばんは

 

後輩の結婚式に参加してきました。なかなか楽しい結婚式でしたが、同じテーブルに教授が3名もいたのでリラックスはしなかったですね。

周りから緊張していたとは思われなかったでしょうけどw

 

明日から職場の当直なのでさっさと寝て、明日に備えようと思いますが一つだけ。

 

厚労省に申請、脳死の膵島移植 日本膵・膵島移植研究会が計画

http://www.47news.jp/CN/201205/CN2012051201001780.html

 脳死者から提供された膵臓から、血糖値を調整するホルモンのインスリンを分泌する「膵島」を取り出して糖尿病患者に移植する治療を、日本膵・膵島移植研究会(事務局・福島県立医大)が計画していることが12日、分かった。今夏にも、費用が一部保険適用される高度医療の申請を厚生労働省にする。

 膵島は膵臓の中にわずかにある組織で、薬剤でばらばらにして点滴で患者の体内に入れる。対象患者は、インスリンを分泌できない1型糖尿病で、特に低血糖で倒れる発作が多い人に限る。膵臓の移植は大手術となり、体の負担が大きすぎる患者にとって治療の選択肢が広がる。

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これに関して、1型糖尿病だけに膵島のβ細胞を点滴で落とすことでどれくらいが生着するのだろうと思っていたりします。

 

きちんと調べていないのですが、入れたとたんにやられていきそうなイメージがあります。もちろん免疫抑制剤は使用すると思いますが。世界的に細胞を単独で点滴したら生着してインスリンが分泌されるというデータが出ているのでしょうかね?

自宅のPCでは検索に限界があるので(今まで大学のPCに依存していた僕ですので)、今は調べておりません。

 

1型糖尿病は遺伝よりも自己免疫の要素が強いです。それだけにどうなっているのだろうと気になったので記事にしてみました。

 

明日からは予約投稿で記事を更新します。コメントはすぐお返事できませんがご了承ください。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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先にやるべきことがあるのでは?:直下型地震の対応

2012-05-12 11:00:23 | Weblog

これはちょっとした突込み記事です

 

 
 首都直下地震などの際、倒木で道が塞がれ緊急車両が通れなくなる事態を未然に防ごうと、東京都が都内の街路樹約5万本の「精密検査」に乗り出す。専門の樹木医が1本ずつ根を調べ、倒れる危険があると判断すれば植え替える。これだけ大規模な検査は全国でも例がなく、2年間かけて手順を決め、14年度から本格実施する。

【首都直下地震】最大死者9700人 都防災会議想定見直し

 道路沿いの大木は、強風や地盤の変化で倒れる恐れがある一方、倒れかけた沿道の建物を支えたり、道路へのがれき飛散を防ぐ効果もある。都は年数回、建設局の職員らが巡回して外観を調べ、内部の空洞化や枝折れなどがないかをチェックしている。

 しかし、昨年9月に関東を直撃した台風15号で、渋谷区の繁華街にある街路樹が倒れて停車中だったタクシーを直撃する事故が発生。他にも都内で約300本が横倒しになり、道路が塞がれるケースが相次いだ。都が詳細に調べたところ、外観に問題はなくても菌類の付着で根が腐ったり弱っている木が多かったという。

 このため都は東日本大震災後に策定した長期計画で「大径木再生大作戦」と題したプロジェクトをスタート。環状7号線や青梅街道など都が「特定緊急輸送道路」に指定する都道37路線、総延長約600キロの沿道にある幹回り90センチ以上の巨木を20年度までにすべて検査し、植え替えを進めることにした。今年度は調査委託費などで約7000万円の予算を確保している。

 樹木医約150人でつくる「街路樹診断協会」(港区)によると、倒木防止に主眼を置いた検査方法は確立されておらず、今回の試みが街路樹の安全基準作りにつながる期待があるという。都は16年までに都内の街路樹を現在の70万本から100万本に増やす計画で、建設局の担当者は「災害に強く景観も美しい『緑のネットワーク』を整備したい」と話す。【柳澤一男】
 
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突っ込みは一つ
 
街路樹が倒れるよりも、電車の脱線や高速道路の倒壊による事故の多発。家屋の倒壊、火事、運悪く突風が吹いていた時、乾燥していた時の被害拡大防止。
街路樹より先にやることがあるのではなかろうかと思う
 

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がん登録事業:確かに制度と現場の負担は問題

2012-05-12 09:58:30 | 医療

さて、このまま続けます

 

【解説】「がん登録の金銭対価」に慎重論も- 現場の負担減と精度担保が課題
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37203.html

 地域がん登録を、国の事業に位置付けようとの機運が高まっている。超党派国会議員の議連は、法制化の方向で一致したが、課題は山積している。がん登録が義務化されると、現場への負担が増えると懸念されている。これに対し、財政支援を求める声もあるが、「登録件数に応じて金銭が支払われるような制度になれば、がん登録自体の精度が保証されなくなる」などの慎重論もある。負担が増える医療機関に配慮しつつ、登録情報の精度を担保する仕組みが必要になりそうだ。

 がん対策には、がん登録の推進が不可欠。がん治療の効果を検証するには、がんの罹患数、がん患者の生存率や治療成績などの情報が必要だ。特に症例の少ない希少がんや小児がんは、データが足りない。現行制度の下で、地域がん登録は、健康増進法に規定された努力義務。実施主体が都道府県などであるため、県内に住んでいる住民が県外の医療機関を受診したり、転出した場合、患者を捕捉しにくくなる。また、都道府県の足並みも、なかなか揃わなかった。7月に東京都、2013年1月に宮崎県が登録を開始し、ようやく全ての都道府県での登録制度が整うことになる。

 しかし、地域ごとのがん登録体制には、ばらつきがあり、登録漏れの把握や予後調査ができないと指摘されている。最新の全国のがん罹患率は、07年の21府県の登録情報を基に推計する一方、最新の5年生存率は1999~2002年の6府県の登録情報を使用しているのが現状だ。がん登録を国が主導するのは世界の流れだが、日本は遅れを取っている。米国や豪州では医療機関に報告を義務付けているほか、英仏では行政に調査権限を与えている。韓国では03年のがん管理法制定時に、がん登録を国の事業に位置付け、06年の改正時には個人情報保護法の適用除外とした。

 がん登録の推進には、財源とマンパワーの確保も課題だ。がん登録には十分な知識が必要。院内がん登録を実施している「がん診療連携拠点病院」を例にとると、国立がん研究センターがん対策情報センターが開催する研修の修了者が登録作業を行っている。がん患者の多くない医療機関にとり、登録義務化に伴って人員確保が必要になれば、負担感は大きい。すでに診療報酬での手当を求める声も聞かれるが、あるがん診療連携拠点病院のがん登録室長は、「がん登録に金銭を対価にするのは反対。儲け主義のところがあれば、『がんの疑い』も、がんに登録されてしまう」と警戒する。
 
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これは多分「登録すれば登録料でいくら」となってしまうと、「悪性腫瘍」とは言えないようなものまで登録されるかもしれないという恐れはあります。
しかも、それは事実関係がくるわないように手術されるのでしょう。もしくは内視鏡的に、薬物療法で…など治療をすることになると思います。
 
そうでないとおかしくなってしまうので。
 
このことに関して不利益は2つ
1つは最も大事な患者さんが余計な処置を受けることによる不利益。僕は日本の医師は1983年ころのアメリカの医師と違い、患者さんのメリットにならないことをするとは思いません。いや、アメリカだってそんな医師は多くないと思います。
しかし、医療従事者と病院の経営は別だと思います。経営が成り立たないと話にならないということになり、やる羽目になるのではないかと思います。
 
2つ目はこの記事にも書かれているように、登録の精度が落ちる。要するに治療をする必要のない「良性腫瘍」などを「悪性」として登録していれば、当然生存率はよくなっていきます。これは恐らくそういうことをする病院が出てくれば、生存率がやたらとよいことにつながり、発見できると思います。
しかし、国際的な日本の医療に対する信用度が下がり、国際論文などの信用度も低下するのではないかと思います。
 
これに絡んでもう一個、同じCBの記事です。
 

 
 超党派の国会議員でつくる「国会がん患者と家族の会」(代表世話人=尾辻秀久・自民党参院議員)は11日、東京都内で公開の形で総会を開き、がん登録の体制整備や法制化について議論した。尾辻氏は、がん登録の法制化には個人情報保護などクリアする課題が多いことを踏まえ、「難しい法律になる。議員立法で命懸けで出さなくてはいけない」と述べた。

 通常、同議連の総会は国会内で開催しているが、この日は、NPO法人日本医療政策機構の「がん政策サミット2012春」のイベント会場で、全国の自治体関係者や患者会代表らを前に開いた。同議連で事務局長を務める梅村聡参院議員は、これまでの議論を通じ、議連においてがん登録の体制整備で一致していることを説明した上で、「がん対策には、がん情報を一元的に集め、分析して管理することが求められる」と強調した。

 このほか議連メンバーからは、がん登録の法制化について、「登録情報に誰がアクセスできるか、その情報を漏れないようにするにはどうすればいいかの議論が必要」などと、個人情報保護の側面から慎重な対応を求める意見があった。また、がん登録を義務化した場合、情報を管理する人材の育成や、負担の増える医療機関を財政面で支援する必要性も指摘された。

 この日の総会では、イベント参加者とも意見交換した。がん患者からは、「医師により告げられる生存率が変わり、自分の人生設計ができない」「精度の高い登録情報にしてほしい」などと、登録体制の整備を求める声が相次いだ。その一方で、「がん登録が進まないのは、主治医の負担が増えているからではないか」と、登録を義務化する制度設計では、医療現場に過重な負担にならないよう求める声も上がった。
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医師により癌の生存率が変わる。これも微妙なところではあると思います。
 
統計学的なところはきちんと出ていますので、国際的な評価は皆同じだと思います。ただ、例えば新薬が登場した前と後では生存率が異なるといわれている。しかし、新薬だけに長期データはない・・・そういうのを考慮して話をしているかもしれません
 
僕は血液内科医なので「どの腫瘍も治る可能性がある」と思い話をするので、統計学的なものという前提で話をしても最終的には「統計は統計でしかなく、○○さんが治るか治らないかのどちらかでしかない。まずは必ず治すというつもりでやっていきましょう」というような話で終わる。
 
 
あとがん登録とかいろいろな登録事業ありますが、現場の負担は大きいですよ。患者さんを優先するか、登録などの事務的作業を優先するかの違いはありますが…普通患者でしょう(汗
 
 
 
 
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植え込み型人工心臓へ:根治療法までの時間稼ぎの方法として素晴らしいと思う

2012-05-12 09:25:56 | 医療

おはようございます

 

今日は後輩の結婚式があります。僕も参加するのですが・・・祝儀袋を買ってこないと(汗

そのまえに一つ記事を

 

埋め込み型人工心臓へ一歩 磁気稼働の小型ポンプ開発

http://www.47news.jp/CN/201205/CN2012051201001117.html 

 東北大は12日までに、石山和志教授(磁気工学)らの研究グループが、世界初となる完全埋め込み型の補助人工心臓の実現に向け、磁気で稼働させるワイヤレスの小型ポンプ開発に成功したと発表した。

 補助人工心臓は弱った心臓の血液循環のためのポンプ機能を補うもので、手術の際などに用いる。しかし駆動装置が大型で体内に埋め込めないため、患者は皮膚に穴を開け装置と体をチューブなどでつながねばならず、生活の障害になっている。このため装置の軽量化・小型化が課題だった。

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心臓が弱った人のサポートを考える際に、例えば拡張型心筋症の人に対するバチスタ手術、心臓移植・・・さらに普通に慢性心不全の人に対する内服治療、将来的には心臓再生治療というようなものもあるのかもしれません。

しかし、小型の機械を使用することで患者さんのためになる、もしくは完治する方法が出てくるまでの安全な「時間稼ぎ」の方法になるというのであれば素晴らしいと思います。

 

仮に将来「再生医療」ができるようになったとしても、心臓再生までの時間を稼ぐ必要があると思います。

そういう時間稼ぎのためには素晴らしく有用だと思います

 

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