風のささやき 俳句のblog

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詩や短歌も掲載しています

初夏の風、重ねた布団で絵本の子、何時の間に寝た、髪だけ左右す 【短歌】

2024年05月21日 | 短歌

その日は天気も良く
朝から布団を干しました

そうして午後の時間に
布団を部屋の中に入れて積み上げると
それを目指してやってきた子供

陽射しを沢山吸い込んでいるので
温かく、フカフカの布団の中に
早速飛び乗り体を埋めました

本当はそのまま布団を
敷いてしまおうかと思っていたのですが
子供が干したての感触を楽しんでいるので
そのままにしておきました

気が付くと本を読んでいた子供は
いつの間にか目をつむり
気持ちよさそうに寝ています

動かなくなった子供の
髪の毛だけが
部屋に入る風に揺れていました


気づきたくないけどつまらぬことばかり懸命でいる僕の懸命 【短歌】

2024年05月14日 | 短歌

自分のこだわりはつまらないことが多いです
それで一生懸命になるのですが
後から考えると
それが何だったんだろうと
自己嫌悪に陥ります

もう少し意義のあることにと思うのですが
そんな賢い時間の使い方はできなくて
どうでも良い事に煩い、囚われている自分に気づきます

駄目ですね、そんなことで一生懸命になっていては
それでもそれが僕の懸命であって
あがいている上手くいかない自分がいます


きな臭き言葉ばら撒き、君の無知、僕の無知とが火花散らして【短歌】

2024年05月07日 | 短歌

年を重ねるにつれ
自分が何も知らないことを痛感します
勉強はしているつもりなのですが
何故こんなにも無知なのだろうと
自己嫌悪に陥る機会は増えているような気がします

それでもプライドだけは高くなっているのか
議論をしていても思わず
自分を守ることを優先してしまい
人の話を聞かずに主張をしてしまいます

当然、相手も自分と似たり寄ったり
無知な者どうしが
自分を守るためにする議論は
何も生み出すことはないですね

そんな刺々しい言葉を吐いて
不機嫌になっている自分に
また自己嫌悪に陥ったりします
悪循環です


子供らも馴染み始めて中学校 大きな水筒 クラブの汗に 【短歌】

2024年04月30日 | 短歌

中学校に馴染めるのかしらと
心配していた子供たちですが
思った以上にすんなりと馴染んで
しかも楽しそうに過ごしていました

二人ともクラブにも入り
特に長男はバスケットボール部に入ったので
毎日疲れたと言って帰ってきました
そうして、食べる量も増えました

運動をして汗もかくので
毎日大きな水筒を持って行くのですが
それが空になって戻ってきました

氷を作ることと
お茶を沸かすこと
忘れてはいけない毎日の家事でした


耕した土に雀が虫を食う一輪挿しには桜一枝 【短歌】

2024年04月09日 | 短歌

その日は天気も良く
近くの市民農園では
沢山の人が作業をしていました

耕されたばかりの柔らかそうな土の上には
雀も降りてきていました
虫でも探しに来たのでしょう

その帰り道では
花をつけた桜の枝が落ちていたので
それを家に持って帰り
しばらく使っていなかった
一輪挿しに差しました

思わず手にした春のお零れ

家の中にも春がともったように
少し部屋の中が明るんで見えました


桜見る洒落た誘いを何遍も考えあぐねてあなた誘えず【短歌】

2024年03月19日 | 短歌

お花見は人を誘うのに良い材料ですね

桜の咲く前から
一緒にお花見をしたいなと思った人を
誘う言い回しを考えて
結局、どうもしっくりとせずに
やがて花も散ってしまい
誘えなかった記憶があります

素直に桜を見たい気持ちを
伝えれば良かったのでしょうが
そこに格好のつく言い訳を盛り込みたくて

今年は誰を誘って花見に行こうか
毎年桜が咲くたびに
新しい思い出が重ねられていきます