風のささやき 俳句のblog

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オリジナルの俳句を中心にご紹介しています
詩や短歌も掲載しています

学び舎も冬待つ日々やまたたく間 【季語:冬待つ】

2022年11月05日 | 俳句:秋 時候
子供たちの中学校の
コートを買いに行きました
これからの寒さに備えてです

入学後には初々しさも
残していた子供たちも
すっかりと中学生らしくなり
気が付けばもう冬
本当にあっという間だなと思います

先日、学校公開の日に
授業風景を見に行ったのですが
すっかりとその生活にも馴染んで
楽しそうにしていました
授業には身は入っていなかったのですが

今は期末テストを控えて
少しは勉強をしています

爽やかや夕映え寝た子ら起きもせず 【季語:爽やか】

2022年10月08日 | 俳句:秋 時候
お昼を食べた午後のこと
横になってテレビを見ていた長男と三男が
いつの間にか眠っていました

窓を開けていたら
爽やかな風が吹いてきて気持ちも良く
その気持ちの良さにつられたのかなと
そのまま寝かせておきました

夜更かしが好きな二人
早く寝ろと言ってもダラダラと起きているので
少し疲れたのでしょう

その合間に、家事などをしていたら
いつの間にか空には明るい夕映え
それでも子供たちは起きる気配がなく

あまりに寝かせると今度は
夜にまた眠らなくなりそうなので
食事前には起こし
寝ぼけ眼で食事をしていた二人でした

残暑かな日陰を好む人の群れ 【季語:残暑】

2022年08月27日 | 俳句:秋 時候
まだまだ昼間の陽射しは暑くて
普通に歩いているだけで
汗が出てきます

特にマスクをしているせいか
口の周りに汗がわいてきて
不愉快になり、息苦しさも覚えます
ついつい、日陰の通りを選んで歩きます

その陽射しを疎ましく思っているのは
僕だけではないようで
交差点では、ビルの日陰で待つ人たち

まだまだ日傘を持った人も
沢山みかけます

秋寂びて松脂鈍く光りおり 【季語:秋寂び】

2021年11月06日 | 俳句:秋 時候
仙台に暮らしていた頃

同僚に車に乗せてもらっていた時に
冬タイヤへの履き替えの話が話題になりました

紅葉も進んで
葉の落ちていく木々の枝を見ていると
心に寒いものを感じます

散歩をしていた最中にも
とある松の木のそばを通ったら
樹皮の上に染み出した松脂が
深い琥珀の色をして鈍く光り

寒い塊を見たような気分でいました

寝た子供秋のけはいとおぶりけり【季語:秋のけはい】

2021年09月25日 | 俳句:秋 時候

子供たちを
デパートの屋上の
プレイランドに連れて行きました

大人から見ると
他愛の無い乗り物や
ゲームが置いてあるだけなのですが
子供には魅力的に映るようで
しつこく行きたいとせがまれていました

幸い天気もよく出かけたのですが
色々な遊具があり目移りをするようで
あちらこちらを物色しては
走り回っていました

そのまま外で昼食をとり
家路へとついたのですが
疲れた子供は熟睡し
秋の気配と一緒におぶりました

(Haiku)
Child asleep on back-
Autumn's breath, a double weight,
Peaceful evening shared.


薄味の海老に寂しむ秋の暮【季語:秋の暮】

2020年11月07日 | 俳句:秋 時候

その夜は海老を買って食べました
特に食べたい訳ではなかったのですが
大振りの茹でた海老の赤い色に惹かれました

久しぶりに口にする海老は
独特の食感で味も悪くなかったのですが
何故か口に寂しさが広がりました

室生犀星さんの遺作で
「老いたるえびのうた」という作品があるのですが
その詩との連想で感じたものなのでしょう

秋の憂いは胸に沁み
ときどき困惑させられます


澄む秋やとんかち高く響くなり【季語:澄む秋】

2020年10月10日 | 俳句:秋 時候

歯医者に行く途中
新築中の家の横を歩きました
以前は土台まで出来ていたのですが
もう家の骨組みも仕上がっていました

澄み渡る秋の日
作業をするとんかちの音も
空に高く響き
作業が順調に進んでいることを
伝えてくれます

家の完成を待つ主も
期待しながら待っているのでしょう

歯医者では今日は
どんな治療を受けるのだろうと
ちょっと憂鬱な気分でいたのですが

そのトンカチの楽しげな音に
少し気分が和らぎました


釜飯の蓋湯気こぼす秋静か 【季語:秋】

2020年09月26日 | 俳句:秋 時候
先週日帰りで
東北のとある町に出かけました

当日のバスには僕の他には
お客さんは2人しかおらず
これで儲けが出ているのかしらと
いらぬことを考えていました

バスの終点で降りたのですが
まだ時間があったので
昼食を食べることにしました

少し歩いて行くとお店があったので
そこに入ることにしました

少し薄暗い店内には
2組ほどのお客さん

カウンターに座った僕は
釜飯を頼むことにして
しばらく何もすることもなく
待っていました

やがて僕の目の前で調理されていた
釜飯の蓋が白い湯気を噴き始めました

その音だけが静かな店内に響きわたり
秋の静けさを一層に感じていました

雨ふらば一足進める秋にあり 【季語:秋】

2020年08月29日 | 俳句:秋 時候
しばらくの間
仙台でもぐずついた天気が続いていました

夜になると激しい雨が降ったりと
傘を忘れた時など
ひどい目にあったこともありました

そんな雨の翌日は
秋が歩みを進めたように
一層涼しく感じられます

空を見上げるとすっかりと秋の空
雲も夏のそれとは
明らかに違っています

仙台では東京よりも秋の歩速が早く
冬が足早に近づいてくる実感があります

新涼や子供咳き込み閉ざす窓 【季語:新涼】

2020年08月15日 | 俳句:秋 時候
仙台に暮らしていたころ
夏場は窓も全開にして眠っていたのですが

8月も半ばを過ぎると朝夕は涼しく

一緒に眠っていた子供が
夜中に咳をしているので窓を閉じました

風邪がまだ直ったばかりで
ぶり返されてはまずいと
眠い目をこすりながらでしたが

自分の肌にも寒さを感じていました