風のささやき 俳句のblog

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また笑ったら 【詩】

2022年09月22日 | 

「また笑ったら」

それは一時の通り雨
 傘がなかったから
  無防備に濡れてしまうように
   自然と一頻り
    泣いてしまったらどうだろう

それから
 晴れ間から
  太陽がのぞくように
   可愛い顔をして
    また笑ったら

我慢強いあなたを知っている
 全てをだから受け止めてしまう
  悲しみは耐えられるものだと

とても柔らかなあなたの心
 どんな痛いものさえ
  受け止めてしまおうとする

例えば あなたを苦しめる
 人の思い 心ない言葉
  人を責めないことの代わり
   自分を貫くその責め苦

あなたは今も一人隠れて
 涙を流しているのかしら
  受け止められないものが
   受け止めなくていいものが
    あっても良いことを知って欲しくて

雨が降りしきる日には
 その雨に濡れること
  それを仕方がないこととして
   濡れてしまえばいい
    涙は雨が隠してくれるから

大地を濡らす雨
 その恵みに大地は芽吹く
  陽ざしの匂いは再び地平を満たし
   爽やかな風も吹いてくる

そうしたら
 あなたはまた
 その可愛い顔で
  心の底から笑えるから

その時まで僕が
 側にいることも感じさせない位に
  透明な傘となって
   降る雨を受け止めて
    いられれば良いのだが

優しく抱きしめれば
 止められる涙であれば
  その肩をいつまでも
   抱き続けているのに

きっとあなたは一人ではなくて
 誰かがあなたの横にいて
  落ちてきそうな空さえも
   手を伸ばし支えてくれるから
    (願わくはそれが僕であることを)

あなたは
 その可愛い顔で
  今度はずっと
   笑っていればいい



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