jazz and freedom and avenger

JAZZを聴きながら勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

過去は戻らず、「昭和」がまた一つ ・・・・・

2025-01-17 | 日記・エッセイ・コラム

 

朝の7時半過ぎ、朝チャリで高速道路のガード下を潜り、少しカーブするといきなり解体現場が目に飛び込んできた。昔の建物の名残りはもう無い。以前と言っても、かなりだが時々、通っていたカフェがあった。ヨーロッパの山荘をイメージした外観と落ち着いたインテリアが気に入っていた。通勤途中らしき若い女性が通りすがりにスマホで撮り出した。何なんだろう?彼女もこの店に通った一人だったのだろう。

半年ほど前、久し振りに前を通った際、駐車場に車はなく、店内も灯りが点かず、入り口に随分黄ばんだ紙が貼ってあったので、いずれこうなるだろうと予測していたけれど・・・・・。裏に回ってみた。

 

今日も重機が遠慮なく破壊していくだろう。がれきの山が現実だ。フードを被った工事に携わるお兄ちゃんが一人現れたので、あまり期待せず「この跡はどうなるのですか」と尋ねると、片言の頓珍漢な日本語が返ってきた。

 

二年ほど前まではこんなカフェだった。開店して40年が経つそうで、逆算すると昭和~平成~令和の三代に渡り平成時代が一番長いけれど、自分の感覚では昭和の香り、そのものです。そして、また一つ姿を消した。

 

解体=新陳代謝、と言うけれど「寂しさ」は消えないなぁ。


自信が確信に ・・・・・ IT'S TIME! / JACKIE McLEAN

2025-01-11 | Aggressive Voyage of Jackie McLean

 

時々、自分はマクリーンの「入口」が多くのマクリーン・ファンと違うのではないか、と思う。以前のコメントと重複するけれど、初めてマクリーンを知ったのは、ジャズを聴き始めて間もない頃、FMジャズ番組から流れた‘LET FREEDOM RING’、「こんなジャズがあるんだ!」と体中に電流が流れるようなショックに震えた。
それから間もなく、四条小橋(京都)をちょっと上がった「ダウンビート」で新譜として壁に掛っていた‘RIGHT NOW’をリクエストし、まるで砂漠を疾走する「アラビアのロレンス」になったかのような爽快な高揚感を覚えた。もう、気が遠くなるほど昔の話です。
つまり、自分のマクリーンの「原点」はこの時代であって、人気のベースになっているプレステージや初期のBN等々の「ハード・バップ ・ジャッキー」ではない。ただ、その後、それがジャズとの関わり方にどう違いが出て来たか、よく解らないけれど、少なくともペッパー同様に前期、後期(”LET FREEDOM RING”以降)の隔てはない。後期を聴くファンは前期も聴くけれど、前期を聴く人は後期をネガティブに捉えている。

以前、‘LET FREEDOM RING’以降のマクリーンを「歌を忘れたカナリア」と嘲弄した方がいたけれど、そんないい方しなくてもいいのに。逆に保守的なファンへの忖度が透けて見える。

その影響なのか定かではないが、‘LET FREEDOM RING’でのフリーキー・トーンについて、「自然発生でなく、意図的」とか「空回りしている」と否定的な意見が随分、見受けられるようなったけれど、そもそもジャズのアドリブが全て自然発生なんて幻想だし、自己革新、改革しようとすれば、他人が想像する以上の空振り、空回りも厭わないエネルギー、パッションが求められる。それを恐れたら先は無い。そう思わない人は現状にどっぷり浸かっている人でしょう。

事実、「ハード・バップ・ジャッキー」は本国アメリカではほとんど評価されず、その他大勢の一アルト奏者だったが、‘LET FREEDOM RING’でやっと認められたという。しかし、我が国ではその事実は「封印」された。

 

ムダ話はこの辺りで ・・・、モンカー、ハッチャーソンとのコンビを解消し、新たにトリヴァー、ハンコックを迎えた本作は、この航海を更に押し進めたもの。”IT’S TIME”、「時が来た!」は止まる事なき創作意欲と探究心の表れ。トリヴァーはフリー色を持つけれど、ハバードからアドバイス、レッスンを受ける間柄の「体制内急進派」で今回が初レコーディング、ハンコックもヴァーサタイルなので、ここでは尖ったスパルタンなプレイが作品の価値をより高めている。

まだ海のものとも山のものとも分からない新人、トリヴァーのオリジナルを3曲も取り入れている事からして、如何にマクリーンが前2作に手応えを得て前向きでいたか、容易に想像できます。トリヴァーはBNにリーダー作を録音する機会に恵まれなかったが、後年、S・カウエルと「MUSIC INC」を結成し、大ブレイクしたのは周知の通りです。

R・MILESのカヴァ・デザインも「さあ、時が来た!」とエクスクラメーション・マークを30㎝角目一杯に配し、作品が放つ高揚感を見事に象徴している。また、前2作はマクリーン自身がライナーノーツを書いていますが、今回はN・HENTOFFが担当している。

 

「プレステージからBN初期の演奏は今一つ、納得できなかった」と自ら語るマクリーン、「自信」が「確信」に、 ”IT'S TIME!”。


2025・新春 名古屋城 とその界隈(そのⅡ)& 米津玄師 NHK紅白パフォーマンス

2025-01-08 | 日記・エッセイ・コラム

 

名古屋城から車で数分の所にかって尾張藩士の屋敷が並んでいた一画(白壁町、主税町、橦木町)が「文化のみち」として整備されている。歴史、由緒ある建造物等々が保存され見学もできます。上は「旧豊田佐助(佐吉の弟)邸」でこの日(5日)、開館していました。

 

こちらの一見、和洋ハイブリッドの建物は結婚式場のようで知りませんでした。この地区は高級マンションもかなり建ち、セレブの雰囲気が漂っていますね。

 

この一画から道路を挟んだ所に昨年の朝ドラ「虎に翼」のロケ地になった名古屋市政資料館(国の重要文化財、大正12年建設、旧名古屋控訴院・地方裁判所・区裁判所庁舎)があります。

 

この階段に見覚えは?

 

そう、大晦日の夜、NHK紅白で米津玄師が突如、現れた階段です。ステンドガラス、大理石等々がコテコテにならず、秘めた格調、重厚さを演出している見事な空間です。それにしても米津玄師のサプライズ ・パフォーマンスに暫し魅入られました。

一昨年7月に記事Upした時点では、まさかこうして繋がっていくとは想像もつきませんでした。今年は「いい年」になりそうです、何となく(笑)。


2025・新春 名古屋城とその界隈(そのⅠ)

2025-01-06 | 日記・エッセイ・コラム

 

名古屋駅近くに所用で出かけたついでに名古屋城に寄ってみた。二年前にも行っているので単に車で堀の周りをぐるっとするつもりでしたが、旧キャッスル・ホテルの建て替えが進み、今年の10月にオープンする情報も得ていた。石垣の台座が強調された城郭風の建物が眼に飛び込んできました。上層部分は従来の重厚なホテルと言うより、リゾート・マンションのイメージが濃いです。下から見上げると石垣の存在感がグッと増します。なお、左の小さな城のような建物は西北隅櫓です。

 

 

 

Uターンして帰ろうとした瞬間、見なくても良い(笑)天守が目に入ってしまった。時計の針はまだ、正午を少し回ったばかり、時間は十分有ります。もう入場するしかありませんね。

 

 

正門の「門松」。江戸時代の名古屋城の記録書「金城温故録」に記載されてる「かど松」を参考にしている。左右の二つを撮りたかったのですが入出の方々が多く、片方だけになりました。思いの外、質実でした。

 

本丸御殿と重なるアングルです。

 

 

延床面積は4,424㎡と日本一、高さも本体だけなら大阪城ですが、石垣の台座を含め、一体ならば名古屋城が最高(55.6m)で、旧国宝・城郭第一号(消失前の木造)の名に相応しい城ですね。

 

 

慶長17年(1612年)に天守が竣工し、1945年、米軍空襲により天守等々が消失したけれど、1959年に再建されました。見る度にその迫力に感嘆します。西の守りの要として築城された名古屋城、徳川家の威信そのものですね。

 

 

特別公開されていた重要文化財「西南隅櫓」からの眺め、名古屋駅前の高層ビル群です。

 

 

現在、耐震性や木造再建について、色々な問題が複雑に絡み、見通しが立たないまま天守は閉館中です。一日も早い再建が待たれます。もう一度、あの天守から眼下に広がる景色を見たいです。


2025年・ 新春酒 ・・・・・醸し人九平次 & 義左衛門

2025-01-03 | 日本酒・洋酒

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

 

年は変わっても一日の始まりは然ほど変わらない。チャリぶらか?それともウォーキングか? 7時過ぎ、ウォーキングでお寺、神社に初詣を。澄んだ空の青さが一年の始まりを象徴している。今年の元旦は平穏にスタートした。

 

途中、時々、休憩がてら立ち寄るコンビニに。「レギュラー・カップ(コーヒー)を」といつも通り素っ気なく発すると、「今年もよろしくお願いします」と、明るい声が返ってきた。全く想定外なので「こちらこそ」と言うのが精一杯だった。不特定多数相手ならマニュアルぽく「明けまして・・・・・・」だが・・・・・、女の子の顔が少しはにかんでいる。いつの間にか「特定」されていたようだ。思い過ごしかもしれないが悪い気はしないなぁ(笑)。

早目のブランチでおせち料理を。今年の新春酒はちょっと少なめのこの二本。

 

どちらも人気酒でよく知られていますね。「醸し人九平次」(名古屋市緑区、萬乗醸造)、「義左衛門」(三重・伊賀市、若戎酒造)で、伝統と革新が見事に融合した逸品です。居酒屋で愚痴をこぼしながらぐい吞みで飲む酒ではなく、セレモニー等々、晴れの席に向いた新しいタイプです。それぞれ純米大吟醸、純米吟醸で美味しいです。

昨年の12月に日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録が決定されました。これを機会にジャパニーズ・ウイスキーに続き、盛り上るといいですね。