フィル ウッズが先月末、亡くなったことを知りました。享年83。
モダン・アルトで、一番好きだったのはアダレイでもマクリーンでも、そしてペッパーでもなくウッズでした。
彼を偲んで愛聴盤を一枚。
1976年4月、ロンドンでレコーディングされた‘FLORESTA CANTO’
ストリングスが入ったオーケストラをバックにしたボサ・ノバ作品で希代のメロディスト、ウッズの魅力が聴かれる。取り分け、ジャニス・イアン作の2曲が素晴らしく、原曲以上に美しく仕上げるウッズのasが最高です。
今日、朝からずっとこのアルバムを始め、ウッズのリーダー作を聴いていました。
彼のBEST 3はこの三枚です。
50年代のハード・バップ時代にも優れた作品を残していますが、表現の領域を広げるとともに音楽性をも深化させたERM(1968年)以降に傑作が生まれている。
で、50年代の作品では、若かりし頃の瑞々しいアルトが聴けるこの2枚が番外編として好きです。
左はA面ーJ・レイニー・クインテット(1954年)、B面ーD・ハイマン・クインテット(1959年)の演奏をカップリングしたアルバム。
B面はH・マギー(tp)が参加していますが、OFF気味に録音されているのが、実に残念です
右は、同じメンバーで1954、1955年に録音、各10インチでリリースされた音源をカップリングしたものです。
数ある名演の中で、一曲選ぶとすれば、‘You Must Believe In Spring’
ウッズのasに魅せられた聴衆の「感喜」の声が上がる。
いつも、自分をわくわくさせてくれたPHIL WOODS、
心からご冥福をお祈りします。