DENON DL-103、世評高い名器ですが、自分のシステムでは上手く鳴ってくれず長年、牢屋(カプセルキーパー)に入れっ放しで一年前に救出しいろいろ試したものの、あまり変わり映えせず、そのままに。
あるブログで「103に始まって103で終わる」という記事を読み、いくらシステム、調整、環境が違ってもあまりの差に、自分の使いこなしに問題があるのではないか、と思っていた。
先日、ネットでこのリード線を見つけ、銀は相性が難しいけれど構造が通常と異なる点に淡い期待が・・・・・・、とにかく、やってみよう。
シェルはセオリーを無視して軽針圧用のGRACEに。
計8本分なので結線は不細工に。
まず一枚、エヴァンスの愛聴盤 ”LIVE”(VERVE)を。
B面に移る辺りから徐々に変化が表れ、pの一音一音の芯が強まり同時に心地よい響きにコーテイングされ始めた。今までの些か棒読みの傾向が解消され微妙なニュアンスが浮かび上がり、これは「当り」ですね。まだ、本領とは言えないまでも、やっと「ものになった」感じです。今までフォノ・イコライザーを通していましたが、テストとして遊んでいた昇圧トランスのインピーダンスを103指定の40Ωではなく20Ωで受けたことも好結果を呼んだのかもしれない。少々粗いけれど音が生き生きしてジャズに向いている。40Ωはオール・ジャンル向きかな?
エヴァンスは気に入らなかったけれど、いいアルバムですね。音が良くなり更に好きになりました(笑)
録音エンジニア、W・ハイダーの作品をもう一つ。
本作が録音された1966年のジャズ・シーンと言えばコルトレーンが亡くなる前年でモダンジャズが一つの極みに達した年である。60年台初頭のファンキー・ブームとは異なりいろいろな要素が複雑に重なり合い独特のブームメントとなって高い次元で噴出していた。 本作はそんな時期、真っ只中にサン・フランシスコの‘ BOTH/AND CLUB’に出演中録音されたもの。他のアルバムの方が良く知られているが、SHEPPの絶頂期を捉えたものだけでなく、聴衆を前にSHEPPの素顔が聴ける力作。2月19日に2枚分が録音されている。 ‘IN SAN FRANCISCO’が静とすれば、‘THREE FOR A QUARTER, ONE FOR A DIME’が動と言えるだろう。
SHEPPは強かで落とし所、ツボを押さえている。 ‘IN SAN FRANCISCO’では、ピアノ、そしてポエムまで披露し、当時のジャズ・スタンスを明確に打ち出し、‘In A Setimental Mood’では相変わらずハッタリ演奏を聴かせている。一方、‘THREE FOR A QUARTER, ONE FOR A DIME’ではアグレッシブで熱気に満ちたプレイで終始するが、駆出しの前衛小僧達とは格の違いを聴かせる。
素晴らしい音である。と言っても‘オーディオ’的な意味ではなく‘ジャズ’的にである。SHEPP達の演奏だけでなく、その場の空気までもこの黒い円盤の溝に刻まれているようだ。
本作は「名盤ガイド・ブック」等には載らないけれど、 モダン・ジャズがピークを迎えた66年、ジャズの最前線ではどんなジャズが演られていたのか、そんな聴き方も必要と思う。
今、どれだけのジャズ・ファンがSHEPPを聴き、どれだけのジャズ喫茶がSHEPPを流すのだろう?
アナログカートリッジは、トーンアームに装着した系での実効質量とダンパーのコンプライアンスの組み合わせがアームに適合しているか否かが肝心で、ヘッドシェルの素材やリードワイアーの素材・構造は付録程度のものだとみています。
とは言え、系の実効質量は直接には確認できないので、ソケットコネクタから先の組み付け重量と聴こえ方の関係を自分の好みに追い込み、最善の点をを片対数方眼紙にプロットして、そこから45度右下がりの直線上になるように他機を組み付けるのが、機械的には最善の設定になると考え、それを実証しています。
貴方様の実験結果は、グレースの軽量シェルで組んだ状態が上記の最良点に近づいたものである部分がおときと思われます。
これまで何十年も根幹となる知識を持たずにやってきました(涙)。
確かにシェル、リード線に頼るのは、アンプのトーン・コントロールで躱すと同じ次元ですね。
偶にセオリー外しが当ると、これがなかなか楽しいです。
また、アドバイス等々、よろしくお願いいたします。
参考になるコメントありがとうございます。