1960年代後半から70年代前半に掛けて、多様性に富んだ当時のジャズ・シーンを活性化し、人気を博したグループと言えば、C・ロイド・カルテット ~ P・ウッズ & his ERM 、そして MUSIC INC.が思い浮かびます。
トリヴァー、カウエルを双頭とするMUSIC INC.の魅力は、何と言ってもtpワンホーン という難しい編制で、純度100%アコースティク・ジャズをグイグイと演ずる所でしょう。
本作2枚は1970年5月1日、ジャズ・クラブ「スラッグス」でのLIVEもの。「スラッグス」は2年後、モーガンの悲劇が起きた場所ですね。
リリースは自主レーベル”STRATAーEAST”の2作目となるVOL.1が1972年、Vol.Ⅱは1973年でグループの人気が上がったせいなのでしょう、カヴァはゲートホールドとなり、しかも、こってりとコーティングまで施されている。
それぞれ3曲ずつ、全てメンバーのオリジナルで構成されており、モチベーションが高く、バラード風のナンバーも含め、種も仕掛けもないクリエイティブなパフォーマンスが繰り広げられている。
その頃のジャズのトレンドに真っ向背を向けたプレイは多くのジャズ・ファンから支持され、人気絶頂の1973年11月末、来日し”LIVE IN TOKYO”(12/7)を残している。これも素晴らしい作品ですね。
そういえば、昨年のアルバム・スタートも同じMUSIC INC.でした。一年の初めに相応しい志高き熱演です。
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