運転が狂うとなぜ大勢のところに突っ込むのだろうか。
そういうひどい事故だけがニュースになって、自爆自損ぐらいのことは報道されないのかもしれないが。
「〇信号みんなで渡れば怖くない」と言いはやされた時期もあったが、みんなで連れ立って渡るのは、突っ込まれれば一緒にやられるから危険率は増えるのではないか。
300人乗った大型機の一度の墜落事故は、2人で乗った小型機の150倍の人の命を奪ってしまう。
何かひとつの目的があって力をあわせるとき以外に、一斉に同じ方向を向くことには、どこかに危なさが潜んでいる。
それが自分の意思ではなく、向かせられた場合には、気色の悪さが一斉の仲間の人数に比例して増えていく。
劇場や講演会場でないところで、300人が同じ方向を向いて座っているのは、それだけで不気味だ。
もし何千万もの人が同じ方向を向かせられたら、生きた心地はしなくなるだろう。