デパートのXX周年記念売り出しで、大中小3個組のステンレスボールを見つけて買ってきました。
新潟県三条市にある会社名が包装シールに書いてあります。
三条市は、17世紀初頭の三条鍛冶から始まった金物づくりの町という印象を持っていました。
こういうものの鑑定能力を持たない私らには、あそこで作ったものなら良さそうだと思うだけが判断材料です。
持ち帰ってよく見ると、シールの端に MADE IN INDIA と書いてあります。
金物の町も、作るのを止めて売ることしかしなくなったのかと、ここでややがっかりです。
人間の使うものが変わってくれば、作るものも変えなければなりません。
そこでほかのものを作ることを考えずに、作ることを止める、扱うものの種類は変えずに扱う仕事を変える、あざやかな業種転換です。
販売権は売り渡しても、買い戻す機会は作れます。
しかし、ものをつくる技を売り渡してしまえば、伝える人がいなくなりますから、買戻しはできなくなるでしょう。
「伝統工芸」などという呼び名はどうでもよいでしょう。
しかし、つくることだけは続けたほうがよいと思いますが、いかがでしょうか。