自由XXと呼ぶものを、ほとんどの人は喜び迎え入れようとします。
自由と名のつくものは、そんなによいものなのでしょうか。
近ごろ首をかしげるようになったのは、自由に添付されてくるのものには、やたら七面倒で、むやみに窮屈なことがありはしないかとの疑いからです。
その添付品は、多分引換券のようなかたちでやってくるでしょう。
たとえば、クスリの輸入制限がバッとはずされて、どこからでも自由に買えるようになったとします。
いっぺんに種類が増えると、選ぶほうは大変です。
クスリのようなものは、見ただけではわかりませんから、効きめや副作用のことなど、面倒な情報集めをしなければなりません。
保険で買えるものが減って、そうでないものが増えると、財布はたちまち窮屈になります。
引換券でもらったものは、自由や安心とは、まったく逆の困りものばかりということになりかねません。
自由貿易はなぜよいのか、ますますわからなくなってきます。