羽二重を織るときに、二本使うたて糸の色を違えたらどうなるだろか、とふと考えました。
好みの色でそれができたら、柄を選んで染めるより、さらに贅沢な織物ができるでしょう。
これはこうして作らせたなどと、鼻の穴を広げて説明すれば、立派なものもとたんに値打ちが下がります。
ほんとうの贅沢に、種明かしはいりません。
これ、ほんものですよ。
ほんとうの話という前置き。
ほんねで話し合おうよ。
それぞれにウソの匂いがします。
「ほん」という言葉の部品は、ことによると、もともと二重構造用にできあがっているのかもしれません。
漢字「本」の構造を見ても、ななめに跳ね出した二画の先端の向きは、90度位相が異なっているではありませんか。
ホンネほんねと言いながら ほんと言われて腹を立て