"無償"でどうかと言われると、それはありがたいとだれもが思うでしょう。
ところが、無償といっても、それが天から降ってくるものはありません。
太陽光や天水はおおむね純粋に無償ですが、それは無償とは呼ばれず、天の恵みと言われます。
無償は、受け取る人にはタダでも、差し出す人はその対価を支払っています。
国が無償で何かをしてくれる場合には、国税の納税者がその対価を支払っているのです。
地方の役所が何かをしてくれる場合には、地方税の納税者がその対価を支払っているのです。
国であれ、地方であれ、無償という名目をつけて、受け取る必要のない人、資格のない人や外国人に、何かを差し出しているとしたら、ずいぶん奇妙な行為としか言えません。
日本の国は、国防に必要な予算も、普通の国の半分程度しか割り当てられない状態です。
外国人に無償という名で何かを差し出せるほど豊かではありません。
無償とは、国や地方の支出がそれだけ増えるということ、そして国民総負担あるいは地方ごとの住民総負担であることを見逃してはなりません。