景気が良くなるなら、どんどん良くなったほうがいいと思うかどうかという、それだけのアンケートをとったら、「いいえ」と答える人はどれくらいいるでしょうか。
ミンシュシュギのゲンソクにしたがって、俄然多いはずの「はい」の実現に向けて建設業の仕事を急に増やしたとします。
そこでは困ったことが必ず起きます。
ただ忙しいだけの割の合わない仕事には、だれも手を出さなくなるということです。
首都圏の公共工事なら引き受け手がないはずはないと思っても、そんな無計画なことは引き受けられませんと、ゼネコンがみなそっぽを向いたら、入札不調という発注者側にとって最悪の事態になります。
その事業が国際的な約束ごとにからんでいた場合には、発注者側の首長か社長が、やめてしまえばあとは野となれではすみません。
そんなバカなことが起きるはずはない、なんとかなるとみなが思えば、ミンシュシュギの効能があらたかになって、ことはまるくおさまると思うかどうか、アンケートをとったらどういうことになるでしょうか。
メディアの武器のようなアンケートが、どれくらい実効のない無力なものかに、ようやく気がつくことでしょう。