抗議とは、久松国語辞典によれば、反対の意見を主張・通告することとされています。
通告は、相手にそれが伝わらなければ完了しません。
業務用ファクシミリは、発信の控があれば、相手が受け取りそこなっても、相手側の受信不備であるとされる世間の常識が働きます。
したがって、通常業務の場合は、ファクシミリで送れば、届けた受け取ってもらえたと思って事は済みます。
抗議という行為は通常業務ではないので、ファクシミリで行っても相手にはされません。
何でも反対、抗議が日常という暮らしをしている人から、ファクシミリで送られてきた抗議文などは、まともな文書として扱われることはないでしょう。
同じようなことを、国外に向かって行ったとき、それが外交文書として受け入れられるでしょうか。
ファクシミリで抗議文を送り「厳重に抗議を行った」ことにして、それを報道記事にさせるなどは、ずいぶん国民を愚弄したやり方としか思えません。
やらないよりはましとも言えないでしょう。
ファクシミリで言ってくるぐらいの軽さでしか考えていないと、相手がそう思うからです。