車検切れの車両を移動させる場合に、通常、仮ナンバーを借ります。移動中は借りたナンバーを臨時につけますが、仮ナンバーについては、自治体によって微妙に違い、大きさや仕様がまちまちです。役所関係の申請等は、昔に比べなんとなく統一感が出てきましたが、仮ナンバーはバラバラです。基本的に車用のサイズしかない場合が多く、大きいので、せめて大、中、小のサイズで作ってほしいものです。杉並区内の店舗で勤務していた頃は、試乗用ナンバー(原付用)が存在していました。
車検満了日6月で、特例措置で7月1日まで延長になったのですが、ギリギリ間に合わず車検切れになってしまった車両をお預かりしました。車検と整備です。エンジン始動前のオイル点検窓です。
オイルフィルターは社外品でした。純正より価格は安いと思いますが、性能が同じ保証は無いので、当店で交換する場合は純正のみです。今回は、エンジンオイルとフィルターの交換は無しです。ギアオイル交換中です。
クーラントは、エンジンオイル混入や漏れ等は無いので、全量交換のみです。
クーラント交換中です。フォークオイル交換中で、ダストシールとトップキャップのOリングも交換しました。インナーチューブに点錆があるので、今後、オイルシールが破損した場合は、インナーチューブも交換した方が良いと思います。再メッキも可能ですが、新品と同じような価格です。
エアクリーナーは、K&N製ですので、洗浄です。ダイヤフラムは、作動不良や回転は見られませんが、過去に回転を修正したらしいので、要チェックです。
キャリパーは、3カ所とも点検清掃のみです。フロントは、キャリパーのセンターを合わせた方が良いと思います。リアは、ローターが純正(ベンチレーテッド)のままで厚いので、ソリッドローターに交換した方が良いと思います。
スパークプラグは、NGK製JR8Cです。マフラーの消音のため、少しカブリ気味です。マフラーは、社外品のフルエキゾーストで、4-2-1です。社外品は基本的に1重管で、遮熱板等が無いことが多いので、輻射熱で暑いです。純正は、フロントが2重管だったり、リアは、遮熱板があるので、少しましです。
フルードは、点検のみです。
XJR用かと思いますが、バッテリーが小さいです。電圧と容量の点検です。
エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は平気そうです。
今回交換した部品類です。ヘッドライトスイッチが後付けでしたので、修正しました。また、各部、社外品が後付けされており、社外部品の装着部が規定トルクで締まっていませんでした。また、シフトペダルのリンク部の組み付けがおかしかったので、修正し、サイドスタンドも修正しました。
最終チェックと試乗です。とりあえず各部機能するように修正した部分が多いです。社外品の部品は、組み付けがうまくいかない場合が多いです。注意点ですが、スイングアームが純正で、リアサスの全長が純正より長い場合、スイングアームの垂れ角が大きくなりますが、この場合、ドライブシャフトの角度も純正の範囲を超えますので、ギアケース破損の確率が上がります。新型は、ドライブシャフトの前後にユニバーサルジョイントがありますが、旧型は、エンジン側しかないため、ギアケース側に無理がかかります。排気系ですが、4-2-1のフルエキゾーストが付いていますが、エキパイの装着が各部差し込みで、スプリングで引っ張っているだけなので、振動で、金属音が出ます。特に暖気前が音が大きいです。社外品を装着する場合は、メリット、デメリットの両方がありますので、どちらを優先するかは装着する目的次第になります。納車可能ですので、よろしくお願いいたします。
2020.07.16 作業担当 ヤダ(矢田)