旧型Vmaxの弱いところとして充電系が上げられますが、液式のバッテリーをMFバッテリーに交換する事例は多いと思います。液式バッテリーとMFバッテリーでは、充電する際の電流値が違うので、注意が必要です。
車検と整備、ギアケースのオイル漏れ修理でお預かりです。外装を外して整備に入ります。
フロントフォークオイル交換中です。ダストシールとトップキャップのOリングは交換しました。エンジン始動前のエンジンオイル量です。
クーラントは点検のみです。エンジンオイル混入や漏れ等は無いので、そのままです。
ウォーターポンプの下側の穴から、うっすらとエンジンオイルが滲んでいるようです。漏れるほどでは無いので、修理はしませんが、埃が付着しています。エアクリーナーは、純正ですが、スポンジが劣化しているので、交換した方が良いです。
ダイヤフラムは作動不良や回転は見られないので、平気そうです。スパークプラグキャップは、新車時の部品で、劣化しているので、交換した方が良いです。
スパークプラグは、NGK製JR8Cで、点検清掃のみです。オイルフィルターは外しませんが、社外品です。
今回、エンジンオイル交換は行いません。ドレンボルトのガスケットはアルミ製が使用されており、密着がいまひとつなので、エンジンオイルが滲んでいます。タイヤについては、前後Hレンジ(スピード)なので、Vレンジより剛性が低いです。また、タイヤサイズは、同じですが、実測値は幅が狭く、直径も少し小さいです。
キャリパーは、前後とも、点検清掃のみです。
リアブレーキですが、ローターのみ交換されており、ベンチレーテッドディスクより少し薄いので、キャリパーのセンターがずれています。
ギアケースオイル漏れの修理です。漏れている箇所を見ると、センター部やギヤ部分ではなく、外周部ですので、フタのOリングを交換します。
ホイール側に特にギアオイルの付着は無いようです。ギアオイルを先に抜きます。
フタを外して、清掃し、Oリングを新品にして戻して、ギアオイルを入れます。フロントブレーキフルードは、点検のみです。
クラッチとリアブレーキフルードは、交換です。
バッテリーですが、MFタイプでおそらくXJR用だと思います。電圧と容量のチェックです。交換はしませんが、バッテリー自体が小さく新品ではないので、負荷がかかった状態では、容量が少し足りなくなると思います。
エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は平気そうです。
電動ファン作動時の電圧です。特に低いわけではないので、バイパス配線で、イグニッションコイルの1次側に同電圧がかかるようにしました。今回交換した部品類です。
車検は、多摩陸事です。
最終チェックと試乗です。年式相応に各部劣化が見られるので、順次交換した方が良いです。無事納車になりました。
2020.07.18 作業担当 ヤダ(矢田)