小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

コロナ対策2020-3-29

2020-03-29 14:18:48 | 日記
コロナ対策2020-3-29

こちとら、高齢者だから、肺炎は苦しくていやだ。そこでコロナのニュースばかり見るからイライラする。

当方は一応、生命科学研究者のプロである(といって、感染症パンデミックのプロではないし、この件に関して一生懸命勉強したわけでないことを正直に言っておく)。
コロナ対策についての様々な報道を聞くと、当方の見解とずれていることが多く、イライラして、本来のブログが書けない。ここで見解を述べておく。これでスッキリするといいのだが。試しにこれを読んでいただいたところ、その方はちっともズレていない。なにも新しい見解でないとおっしゃった。それなら、それでいいのだが、なんでイライラするのかな?

以下現時点での新型コロナ肺炎対策についての見解を述べる。事態は刻々変化するので、あくまで現時点2020-3-29 11:30の見解である。



初めに認識すべきこと
1、人口の大半が感染して、大半に免疫が成立するまでコロナは終わらない。
いずれはあなたも、わたしも感染すると認識することが重要である。
2、コロナ感染の継続を止めることが出来るのはワクチンの実用化だけである。これは人工的に大半に免疫を与えることである。
3、人口の大半が感染するということは、高齢者、基礎疾患を持つ者が多数死ぬということ。
4、医療崩壊すればこの死亡率は100倍増加する。
5、コロナ対策とは医療崩壊を避けるために行う。感染者の総数を減らす為ではない、
  ピークを横に伸ばすことである。先に延ばして、ワクチンが出来れば、結果的に感染者
総数は減ることになる。
6、若者も高齢者もイーブンに感染するが、①感染した者の重症度が違う、若者は軽症という圧倒的に若者有利な疾患であること、②軽症、無症状でありながら感染能力を持つ感染者が少なからず存在する。この2点が重要な特徴である。全ての問題はこの2つの特徴に起因する。感染した高齢者は外出しなくなるか死ぬか、するが、感染した若者は外出して感染を拡大する。このすり抜けが人口の大半が感染しないと終息しないという理由である。若者ばかり悪者にするなという意見があるが、このコロナを圧倒的に高齢者有利である(若者だけが重症化する)と逆に仮定したら、どう思うか想像してみてください。

これを前提に4つの対策のメリット・デメリットを考えてみよう。
1、野放し型
結果的にイタリア、スペインのケース
手を打てない間に患者が急増して医療崩壊した。結局、野放しにコロナは拡大した。
よって人口の大半が感染して、免疫を獲得してコロナは終息する。その間に多くの高齢者が死亡する。このケースの最大のメリットは終息する日をはっきりと予測できることにある。高齢者と基礎疾患を持つ者の多くが消滅するが、これを良しとするか、悪しとするか。

2、クラスター、モグラ叩き方式
日本独特の方法。感染者が少ない時のみ有効な手段。クラスターを見つけてその周囲を検査して感染者を隔離する。必ずすり抜け者が存在するから、モグラ叩きは延々と続く。隔離者とモグラたたきで発見した新たな感染者が1:1であるなら医療崩壊せずに延々と続いて、結局は人口の大半が感染して終息する。すり抜け者が多ければ、この比率は増大し、オーバーシュート/ロックダウンへ向かう。モグラ叩きと断続的自主規制を繰り返して、ワクチンの登場をひたすら待つ。
メリットは、感染検査と医療体制を最小にして、後追いで少ずつ増加させるので、医療施設を最低に抑えることが出来る。その代わり、死ななくてもいい方が何人か死ぬことが生じる。また、だらだら続くから、経済弱者は何人か死ぬ。最大の欠点は、先が見えない、終わりが見えないことにある。

3、ロックダウン方式
中国、イギリス、フランス、アメリカ多くの国が実施。最もシンプル、効果的方法である。閉鎖の法的強制力と経済ダメージに対する高度な補償が必須である。ロックダウンを1か月継続すれば、コロナは終息する。封鎖が完全でなければ、ロックダウンを再開する必要が出て来て、断続的ロックダウンという事態になる可能性が残される。
メリットはシンプルかつ効果的。終わりが見えることである。

4、検査しまくり方式
ドイツ、韓国の方式。徹底的に検査をしまくって、感染者を見つけ出し、隔離する。隔離は重症度に分けていくつかの隔離方法をとることにより医療崩壊を抑える。検査体制と医療体制の充実が必須である(これが大事で、これが不完全だとかえって医療崩壊を招くという意見があるが、それはその通りで、前提が違えば当然結果は異なる)。PCR検査はすり抜け者(偽陰性者)が少なくないので、感染は広がるが、それでも検査しまくれば次第に、隔離者と新規発見感染者の比率は低下してゆく。オーバーシュートと医療崩壊なしに、人口の大半が感染し、免疫を獲得して終息する。もっとうまい検査方法(抗体検査、実用化は日本でも直近に可能となる)ができればもっと早く終息する。最も合理的方法。
メリットは検査体制、医療体制が完備されていれば、必ず終息が見えること。検査体制と医療体制に費用はかかるが、ロックダウンがないために結局経済損失は抑えられる。検査方法の開発のほうが、ワクチン開発より圧倒的に可能性が高く、早い為に、急激に感染者数を減らすことが高い確率で予測できる。

以上の方策は、書いてある前提が重要である。必須の前提がくずれれば、方策は成立しない。どこの国も必須の前提を確保するために必死の努力をしている。各国でその前提条件が異なる為に、どの方式が絶対有利ということはいえない。ただ、現状の前提は変えられるという方向をとるか、現状の前提は前提だから変えられないとするかによって意見が交錯するのである。どうやらここにイライラの原因があるようだ。

註:これらの見解に大きな影響を与える要因は
①ワクチンの実用化(コロナ終息)
②抗体検査法の実用化(感染者早期発見IgMタイプと免疫保持者発見IgGタイプでは影響が異なる。現状の詳細がハッキリしないので、いまのところ詳しく述べられない)
③ウイルス変異(仕切り直しとなるもっとも恐ろしい事)
④治療薬の実用化(死亡率の低下が大きければ、対策の戦略は変化する)

訂正 2020-3-30

<隔離者と新しく発見した感染者の比率が1を超えると感染は拡大>という表現は誤りでした。現状では発見陽性者は全て隔離するので、この比は常に1で。感染拡大の指標にはなりません。

先の専門家委員会の報告で、<現状は一人の患者が一人に感染させる状態を何とかキープしている>この表現の根拠を聞き漏らしたので、上のように想像したのですが、間違いでした。
おそらく、以下が根拠と思いますが、当方にははっきりわかりません。
①無症状、軽症、重症、死亡の比率が変わらずに一定であること
②PCR測定する患者の選択基準を一定にすること
の2条件を仮定した場合に、一定期間の患者数増加率が1の場合に<現状は一人の患者が一人にうつす状態を何とかキープしている>という表現が出来ると推定します。
この一定期間が一日なのか一週間なのかはわかりません。




1、その内、一人の患者がxxx人に感染させているから危険であるというアナウスが出てくるでしょう。
2、問題は上図の三角形の傾き、各症状の比率に関して、PCR検査した患者に関してはわかりますが、検査していない感染者に関してはわからないので、隔離されていない感染者の数がわかりません。仮に感染者数の半分が無症状とすると、まだ東京にうろうろしている隔離されていない感染者は数百人に過ぎないということになります。しかし、この数字は2週間前の状態を表しますから、今の時点では、二週間前の数百人が数万人に増加している恐怖があります。これが<得体が知れない恐ろしさ>という表現に表れてきます。
3、PCR測定する患者の選択基準が問題で、実態を知るためにコントロール無しに検査すると、爆発的に患者数が増えて、パニックになり医療崩壊します。選択基準を絞りすぎると、重症化して亡くなる方が増加します。

コメント
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