俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

空蟬

2023-08-02 | 俳句・夏・動物

 

 

空蟬の武蔵の太刀を浴びしかと

 

 

 

 

 

 

蟬の脱け殻のことをいう。

 

 

 

 

 

 

地下に数年間棲息していた蟬の幼虫は、生長して蛹となり、夏、地上に這い出してきて、樹の幹や枝にしっかりと止まって脱皮する。

 

 

 

 

 

 

この成虫が抜けたあとの殻を、空蟬、蟬の殻などという。

 

 

 

 

 

 

種類によって、色も形も異なる。

殻には眼や肢などがそのまま残っている。

 

 

 

 

 

 

空蟬を見ると、背中がスパッと割れていた。

あたかも宮本武蔵の太刀を浴びたのかと思った。

 

 

 

 

 

空蟬や吾も脱殻となることも

 

 

 

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2023-07-27 | 俳句・夏・動物

 

 

川中の岩に鵜のゐて動かざる

 

 

 

 

 

 

ウ科の水鳥の総称。

 

 

 

 

 

 

首は細長く、全身が黒色の羽毛に覆われている。

嘴の先は曲がり、水かきがあり、潜水が巧みで、魚を捕らえる。

 

 

 

 

 

 

川鵜、海鵜、姫鵜などがある。

長良川の鵜飼には海鵜が使われている。

 

 

 

 

 

 

川中の岩に鵜が止まって、流れを見ながらじっとして動かなかった。

 

 

 

 

 

夕空を黙して翔る川鵜かな

 

 

 

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揚羽蝶

2023-07-20 | 俳句・夏・動物

ナミアゲハ

 

 

揚羽二羽睦みて一羽翅広ぐ

 

 

 

 

 

 

アゲハチョウ科に属する蝶の総称。

 

 

 

 

 

 

最も大形の蝶で、翅を広げると一〇センチを超える。

 

 

 

 

 

 

アゲハの中には、黄色地に黒の模様のキアゲハ、黒い地色のクロアゲハ、黒地に緑の光沢をもつカラスアゲハ、やや小形のアオスジアゲハなどがある。

 

 

 

 

 

 

揚羽蝶が二羽、用水沿いの植え込みにやってきた。

触れ合って睦んでいたが、一羽は翅を閉じ、もう一羽は翅を広げたり閉じたりしていた。

 

 

 

 

 

森抜くる風を楽しも揚羽蝶

 

 

 

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蜥蜴

2023-07-18 | 俳句・夏・動物

 

 

青石に動かぬ蜥蜴何思ふ

 

 

 

 

 

 

トカゲ科の爬虫類。

全長は二〇センチ程度で、尾が長い。

夏、庭や石垣の隙間などに生息する。

 

 

 

 

 

 

成体は茶褐色であるが、幼体は背が黒色で縦筋が走り、尾は鮮やかな青色をしている。

 

 

 

 

 

 

昼行性で、昆虫、蜘蛛、蚯蚓などを捕食する。

敵に襲われると自分で尾を切り落として逃げるが、切れた尾は再生する。

 

 

 

 

 

 

青い石の上にじっとして動かない蜥蜴がいた。

一体何を考えているのだろかと思った。

 

 

 

 

 

恐竜の末裔らしき蜥蜴かな

 

 

 

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夏燕

2023-07-09 | 俳句・夏・動物

 

 

人好きか頭上を翔て夏燕

 

 

 

 

 

 

夏に見かける燕をいう。

 

 

 

 

 

 

四~七月に通常二回産卵し、産卵後一か月余りで巣立つ。

 

 

 

 

 

 

各地で軽快に飛翔する姿はいかにも夏らしくすがすがしい。

 

 

 

 

 

 

川堤を歩いていると、頭上を夏燕が何度も飛翔していた。

もしかして、人間が好きなのかもしれないと思った。

 

 

 

 

 

夏燕縦横無尽空に描き

 

 

 

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