俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

萱草の花

2014-07-21 | 俳句・夏・植物


薮萱草


萱草の林に入りて風聞けり



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ユリ科の多年草。

薮萱草は人家に近い堤や道端など、野萱草は原野などに多い。







夏、花茎を伸ばし、頂に百合に似た橙色の花を開く。

野萱草は一重、薮萱草は八重。

日中開き、夕方に萎む一日花。

別名を「忘草」といい、この花を持っていると憂いを忘れるという中

国の言い伝えからきているという。




野萱草



林の中に萱草の花が咲いていた。

花の前に佇みながら、林を渡る風の音を聞いていた。






うつしよのこひははるかやわすれぐさ



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時計草

2014-07-20 | 俳句・夏・植物




午後の刻止まつてゐたり時計草



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トケイソウ科の常緑多年草。

ブラジル原産。

夏、蛇の目模様の大きな花を開く。







大きな花弁と萼片が五枚ずつに、糸状で輪になった副花冠が乗る。

中央の雄蕊と雌蕊が時計の針に、副花冠が文字盤に見えるところ

からこの名がある。

近縁別種のクダモノトケイソウの果実はパッションフルーツとして知

られる。







午後の物憂い時間帯は刻が止まったように感じられる。

時計草の針も止まっていた。




インセンス(時計草の仲間)


時計草年取ることは忘れゐて



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ラベンダー

2014-07-19 | 俳句・夏・植物




紫の風となりけりラベンダー



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シソ科の木質常緑多年草。

地中海沿岸原産。

六~九月頃、花茎の頂に淡紫色の小花を輪生状につける。

花を蒸留してラベンダー油をとり、香水や石鹸の香料に用いる。







ラベンダーが固まって咲いていた。

ラベンダーに風が吹くと、風まで紫色になったように感じられた。






屈まればラベンダーの香に包まれぬ



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睡蓮

2014-07-18 | 俳句・夏・植物




睡蓮に佇む女ゐたりけり



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スイレン科の多年生水草。

熱帯原産。

花が蓮に似ていて、夕方閉じて翌朝また開くところからこの名がつ

けられた。

実際には、昼咲きと夜咲きのものがある。

睡蓮は一部の品種を除き、葉や花茎が水面に浮かんだままで、蓮

のように立ち上がらない。







日本に自生する羊草は白い花をつけるが、現在は明治初期に渡来

した外国種が多く、白、黄、紅など花色も多い。







池に睡蓮が咲いていた。

足元近くにも咲いていたので、女の人がひとり佇んで眺めていた。






睡蓮をモネにあらねど描きたし



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2014-07-17 | 俳句・夏・植物




人の背を越して開けり鉢の蓮



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スイレン科ハス属の多年草。

インドが原産といわれる。







細長い根茎が泥の中に伸び、先端が肥大してレンコンとして食用に

される。







夏、花茎の頂に十六~二十の花弁をもつ大きな花を咲かせる。







鉢植えの蓮が花開いていた。

茎が伸びて人の背丈よりも高く、花の中が見えないほどであった。






朝にきて確と見えし蓮(はちす)かな



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