毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「子どもの貧困を寄付で賄おうと考える政権を戴く国」No.1568

2016-01-16 19:21:28 | 日本事情

子どもは社会の宝物です。

日本ではそんな大事な子どもたちの6人に1人が貧困に晒されているという

とんでもないことになっています。

それは社会の根幹を揺るがす大問題だと大人たちは胸を痛めていますが、

その子どもの貧困対策として、税金を投入して根本的に対策をたてるのではなく、

民間に寄付金を募るという、呆れた国があるんですよ・・・。

そんな政権どこにあるって、恥ずかしながら、我が日本なんでございます。

 

アベ政権が昨年「新三本の矢」の2つ目にあげた「夢を紡ぐ子育て支援」の目玉は、

なんと民間から寄付金を募るというものでした。

12月20日時点で計645万円集まったそうですが、

国をあげて鼓舞している割には、いかにも少ない金額ですね。

この金額の少なさが「国が税金を投入してきちんと対策をしろ」

という国民の意志であることは明白です。

政府の基金立ち上げには

「子どもの貧困の放置は…社会的損失につながる」との文言があります。

そう認識しているのもかかわらず、

どんな対策をとるのかと言えば「寄付金をはじめ」としてしまうのがアベ政権の特徴です。

要するに口先だけで、政府自らが率先して実行したりはしません。

心がないからです。

本当に貧乏で困っている親や子どものことなんか考えてもいない冷酷な政府を

ありがたく戴いている人が我が日本国民の一部にいらっしゃるという事実が、

私の単純脳では理解不可能なのです。

ちなみに、子どもの未来応援基金への寄付は645万円ですが、

自由民主党に企業・個人が寄せた献金約31億9000万円(2014年)だそうです。

(東京新聞2015年11月28日 朝刊)

ものすごい金額ですね。

その献金だけでかなりの子ども支援ができますよね。


さらに教育は国と社会発展の要なのに、

ただでさえ学資ローンの返済に苦しむ学生とその家族の現実にもお構いなく、

国立大学は今後15年で約40万円増の93万円まで学費を値上げする可能性が

取りざたされています。

その原因は国による大学への交付金削減に他なりません。

大学の学費が無料の国が世界にはたくさんある一方、

日本では、貧乏な家庭の子は進学など夢のまた夢という社会に、

なんか時代がものすごく逆行しているのです。

金持ちは信じられないぐらい金持ちなんですけどねえええええ。

 

付録①「始動!子どもの未来応援基金」より

子供の貧困の放置は、子供達の将来が閉ざされてしまうだけでなく、社会的損失につながるとの考えを前提に、子供の貧困対策を「慈善事業」にとどまらず、「将来への投資」と位置づけ、寄付金をはじめとする企業や個人等からの提供リソースを基金として結集し、「未来応援ネットワーク」事業、子供の「生きる力」を育むモデル拠点事業等を実施します。https://www.kodomohinkon.go.jp/fund/


付録②2014年の政治献金の企業・団体、金額、献金先

(「国民政治協会」とは自由民主党の政治資金団体)

写真

東京新聞2015年11月28日 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201511/CK2015112802000131.html

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