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Brugge Style
in Bruges in Bruges
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これが In Nikko とか、In Arashiyamaだったならば、プレミアに合わせて主演俳優が来日し、グッズが売買され、地元の和菓子屋が饅頭を作る..という演出になるのだろう。
が、ここはブルージュである。メディアで宣伝されるでもなく、ポスターが貼られるわけでもなく、人々の話題になるでもなく、粛々と上映が始まるに至った。
先日のパリでも”Bons baisers de Bruges”の巨大ポスターがあちこちに張られていたのだがなあ。しかしこの仏語タイトルは原題のよさを全く理解してない...
しかしまあ今日、水曜日の20:00の席は完売、「raamstraatはあんなとこにないよねえ」とか、「あ、マルクト!」とか「あれ、どこのレストラン?」とかのひそひそ声がそこかしこから聞こえ、ブラハリング(ブルージュっ子)はそれなりに楽しんでいたようだ。
ワタシの感想は...
これはコリン・ファレル主演というよりも、脇を固めた2人のおっさんのハードボイルドであり、
うんざりするほど平凡な導入(<意図的に平凡)から、「現実だということは分かっているのに、まるで夢を見ているような」後半、
黒く薄っぺらい影のような地元民、エキセントリックな外国人、
生と死、夢と現実のあわい、
そしてわたしに刺さったのは、主人公が繰り返す「糞ブルージュ」
「地獄のような糞ブルージュで」
「人生は終わるのかこんな糞ブルージュで」
え、わたしですか?しゃべっているのは?
この脚本を書いた人は島流しの刑でブルージュにたどり着き、無聊を慰めたことがあるのか?
日本の友人の中には、この映画を心待ちにしている人が少なくないので、これ以上ストーリーは明かさないが...
血ドバドバ卑語連発、子どもには勧めないけれど、Tさん、ぜひご覧下さい。
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