シトロエンの2代目C4カクタスに試乗しました!
初代カクタスはそのデザインで鮮烈なデビューを飾りました。シグニチャーライトを上部に設置し、下部にライトを備えることによりフロントにシャープな印象を与え、その後のシトロエンの統一的な顔になりました。またサイドのエアバンプは個性的かつ実用性も兼ねそろえた素晴らしいアイデアでした。2代目は、より洗練されたデザインながら、ハイドロの再来とも言われる特殊なサスペンションを装着!果たしてどんな車なのでしょうか。
今回はガソリンの1.2Lターボ ピュアテック110の6MTに試乗しました。早速試乗インプレです!
●居住性★★★★
乗り込んでまず驚くのが、結構天井が低い!
シートを1番上にすると天井がかなり迫ってきます。私は結構シートを高めにして見切りをよくしたいタイプなのですが、今回はさすがに下げました。
フロントの見晴らし自体は普通ですが、Aピラーがちょっと太めかつ角度がついてて見切りをスポイルしています。リアガラスも小さいのでCピラーの資格は多め。デザイン重視ですね。
インパネのデザインはかなり凝っています!
まずメーターがデジタル式のスピードメーターしかなく、タコメーターはありません。ちょっと不便です。
7インチのタッチ式インフォテイメントモニターが標準装備なのは嬉しいですが、エアコン操作もここでするのはめんどくさいですね。
助手席側のダッシュボードは旅行鞄のようなデザインでかなり凝ってますし、内部スペースも広いです。ドアレバーも革の取っ手のようなデザインでおもしろいです(実際はハードプラスチック製です)。肘掛けはかなり小さいので使いづらいです。
オプションのアドバンスコンフォートで用意されるシートの出来はいいですね!あたりも柔らかく、体圧分散も素晴らしいです。全然疲れません。サイズも大振りです。
後部座席は、シートが少し高くなっているので見通しは悪くないのですが、天井が結構近いです。膝前空間は拳1つ以上あり、シートも快適、しかもフエルト生地のような表面の質感もいいですね。
静粛性も悪くはありませんが、高速道路等では並走する車のエンジン音がそこそこ聞こえます。
さて、最大のハイライト、乗り心地ですが、これがいいんです!
C5エアクロスの時は、懐のかなり深いバネサス、という感じでしたが、
こちらはハイドロっぽい流体感があります!
段差や凹凸をまろやかに舐めすような感触です。ボディが常にゆっくり揺れてるように感じるのも往年のハイドロっぽいです。大きすぎる鋭い突起や穴は、さすがにサスのキャパを超えると振動を伝えてきますが、角は丸められています。高速コーナーで路面がうねるようなシチュエーションは最高で、波を切り裂くボートのように滑らかに走ります。
●動力性能★★★★
これが予想外に活発なんです!1.2Lターボエンジンは110馬力しかないはずなのですが、低速からトルクフルで、しかも、おそらく2000回転を超える辺りでググッと伸びます!見た目からは想像できないくらい楽しいエンジンです。高速道路も余裕で、6速でトルクに任せてダラっと走ると、大海を行く船のような気持ちが味わえます。
●ハンドリング★★★★
ここもいいですね!キビキビした感じはありませんが、高速コーナーでロールをせずに曲がって行く感覚は、まさにハイドロのそれ。ただ、ブレーキングでは結構ノーズダイブします。全ての挙動が、ネトッとした足回りがスライムのような粘着力を感じます。
●総合評価★★★★
いや、久しぶりに個性的な車を運転できました!
この足周りは楽しすぎますね。ボディ剛性が高くないので、足の許容範囲を超えたときのショックが残念な感じですが、こんな風にウォーターベッドのような感触の足回りは中々ないです。C3やC5も柔らかいですが、感触が違います。
内外装も個性的ですしね。今、ハイドロに乗っていて、乗り換える車が中々ないと嘆いているオーナーの方、とにかく個性的な車に乗りたい方、オススメです。では、動画をどうぞ!