(峠を越す前日(28日)、初めて梅里雪山の連峰がその全容を見せてくれた。左から、メツモ(6054m)、ジャワリンガ(5470m)、プジョン・ソンデブーショ(6000m)、そして、右端が最高峰・カワクボ(6740m)。地元の伝説では、これらの山群は、一つの家族だと言われている。カワクボが王様、メツモがそのお后様。その両側の大小の頂は、二人の子どもや護衛の将軍たちだという。)
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ユイポンで大雪崩を目撃した16日の午後、宿の主人に、珍しい宗教行事があるよと誘われた。家族、親戚や親しい友人など、死んだ人々のために食事を捧げる行事だという。井上たちのこともあるので、是非、参加させてもらおうと、村の小さな売店で、お菓子やお酒などをいっぱい買って出かけた。
上村の一番奥の家には、村の人たちがほとんど集まっていた。庭先では、男たちが座り込んでマニ車を回している。中に入れてもらう . . . 本文を読む
3月27日、久しぶりに晴れ間が出たので、ミンヨン氷河に向かった。
谷に沿って緩やかな山道を2時間ほど歩くと、太子廟という小さなお寺に着く。この辺りで標高2940m。正面には、ミンヨン氷河が圧倒的な迫力で迫り、その上に、梅里雪山の主峰・カワクボ(6740m)が、朝陽に照らされて輝いている。ユイポンの峠で見て以来、ずっと雨や雲り空だったので、10日ぶりに見るカワクボだ。
(太 . . . 本文を読む
3月16日、午前11時過ぎ、峠の展望台で梅里雪山を眺めている時、あっと気がつくと、ベースキャンプに使われていた谷の辺りで、大きな雪崩が発生したのに気がついた。あわててカメラを向ける。
実に大きな雪崩だった。雪煙は、ベースキャンプの谷いっぱいにモクモクと舞い上がり、そのままあふれて樹林帯を下り始めた。幅もかなり広い。まるで、白い大津波が山を駆け下りているような不思議な光景だ。やがて、雪煙は、ユ . . . 本文を読む