(赤嶺政賢衆議院議員と一緒に沖縄防衛局今岡土木課長の説明を受ける。)
9月2日、3日は米軍が休日ということで、普天間基地ゲート前での抗議行動はお休み。昨夜は久しぶりに夜更かしをして作業ができて良かった。
まだ、このブログには書いていなかったが、私は、今年3月以来、昨年度の北部訓練場ヘリパッド工事(大米建設が受注)の設計書の情報公開請求を続け、その内容をチェックしてきた。昨年度の工事は当初、4ケ所のヘリパッド工事が予定されていたが、実際は1ケ所の工事しかできなかった。しかし、工事費は半額にしか減っていなかったことに、まず、疑問をもったのだ。
最終変更設計の「内訳明細書」の「内訳書」を調べると、「共通仮設費」の積上分として、「着手時の準備費」、「施工期間中の準備費」として4020万円も計上されていることが分かった。これは経費を入れると5700万円にもなり、最終工事費総額の半分以上にもなっている。ところが、その詳細、積算根拠が全く不明なのだ。
たとえば「内訳書」は次のようになっていた。
着手時の準備費 一式 27,200,000 第93号単価表
施工期間中の準備費 一式 13,000,000 第94号単価表
「内訳書」を「一式」で計上した場合、その明細を「単価表」に明記しなければならない。そこで、「第93号単価表」、「第94号単価表」を開示請求すると次のような「単価表」が出てきたので驚いた。
第93号単価表 着手時の準備費 一式 27,200,000
第94号単価表 施工期間中の準備費 一式 13,000,000
すなわち、「単価表」でもやはり「一式」のままで、4020万円の内容を全く説明していないのだ。こんな設計書はあり得ない。公文書公開請求されたので、あわてて本来の「単価表」を差し替え、「内訳書」と同じ「一式」のものにしてしまった疑いが強い。
本年3月以降、情報隠しに抗議しながら公開請求を続け、7月末に、やっと「積算根拠」という文書を開示させた。しかし、その内容には不明な点が多く、防衛局の担当部署に説明を求めていたのだが、防衛局は拒否し続け、全くラチがあかなかった。
そんな時に、赤嶺政賢衆議院議員が、「自分が立ち会うので、防衛局に説明させる場を持とう。」と言って下さり、9月2日、防衛局の土木課長らから説明を受けることとなった。補足資料をもらい説明を受けたが、「土のう工」で2640万円(経費を含めると3700万円、工事費の実に3分の1が「土のう工」!)も計上されていたり、昨年度の工事費で今年度のヘリパッド造成のための砕石を購入していたりなど、納得のいかない点が多かった。
北部訓練場のヘリパッド工事は、2006年度から始まっている。しかし、その全ての設計書をチェックしてみたが、2010年度の「とみしろ建設」の工事までは、こんな意味不明の「準備費」など全く計上されていない。「とみしろ建設」の工事の際、初めて500万円の「着手時の準備費」が計上され、それが、昨年度の「大米建設」の工事になって、4020万円もの「準備費」となったのだ。
防衛局の今岡土木課長は、「通常は見込まない費用だ。」、「今回は特別だった。」などと弁明を続けていたが、昨年度の工事は、住民らの抗議により、山から作業員を入れるなどの混乱が続いたので、業者に「つかみ金」のようなものを渡した可能性が強い。北部訓練場のヘリパッド工事は、住民の生活を破壊し、周辺の自然環境に大きな影響を与えるもので断じて許せないものだが、違法・不当な公金支出という面でも疑問点が多い。
再度、不明点を整理し、防衛局から説明を受けることとなったので、さらに追及していきたい。