今日(1月30日・木)は、東恩納琢磨名護市議と、名護市東海岸安部区長の海砂採取の中止を求める沖縄県土木建築部への要請行動に同席しました。
安部区がこの日、県議会に提出した陳情書の要請事項は次の2点です。
1.安部区海岸一帯の海砂利採取は多大な環境破壊をもたらすため、海砂利採取の中止を求めます。
2.豊かな沖縄の自然を後世に伝えていくために、県として海砂利採取の全面禁止を行うこと。
30日は、県にも同趣旨の要請をされたのですが、土建部の対応にはほとほと呆れました。
名護市東海岸では辺野古を供給先とする3件の海砂採取許可が昨秋出されましたが、その許可書には、「天仁屋区、嘉陽区、安部区に説明を行うこと」とされています。業者は昨年11月25日、安部区長を訪れ、「海砂採取に同意すれば200万円の協力金を支払う」と申し入れたのですが、同区は翌26日、緊急総会を開催し、満場一致で同区沖での海砂採取の禁止を決議したのです(2024.11.28 沖縄タイムス)。
東海岸の3件の採取申請は許可されているのですが、3区の全てへの説明が必要です。安部区での説明が終らない限り、他の天仁屋沖、嘉陽沖の許可に基づく海砂採取もできないという状態が続いていました。
防衛局は、昨年12月28日、大浦湾に敷砂を投入し、1月29日からは地盤改良工事のための砂杭打設を始めました。すでに大量の砂が使われています。今後、新基地建設事業では、沖縄の年間採取量の約4倍もの海砂が使われ、その供給先が問題となります。
海上行動チームに海砂搬送船の監視をお願いし、県に公文書公開請求した2024年の全ての海砂採取許可書と照合したところ、伊平屋島沖からの海砂と、本来、まだ採取できないはずの天仁屋沖の海砂が持ち込まれていることが分かりました。
私たちすぐに県に通報。県は当初、「東海岸の3件はまだ採取されていません」と言っていたのですが、東海岸からの採取船が来ている実態を説明したところ、県も、業者を指導。業者も、「勘違いをしていた。安部区での同意が得られるよう努力している」として、その後は「今は、東海岸での採取はしていない」と答えていたというのです。(当時の状況は1月22日のブログ参照)
ところが、今日、土建部統括監、海岸防災課長らは、「安部区への説明は行われていないが、これは名護市からの要請事項であって県としての許可条件ではない。中止を求める要件には該当しないので、昨日の午後、採取を認めた」というのです。
県は許可書で、この点について、「遵守すること」と強調しています。そのため県も当初は業者に指導していたはずですが、昨日、突然、方針を変えて、許可の際の条件が無視されているにもかかわらず採取を認めてしまったのです。
一昨日の本部塩川港のベルトコンベア使用許可問題といい、今日の海砂採取問題といい、この間の県土建部の対応には、もう唖然とするほかありません。
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(名護市安部区長の県への申入れ)