1月21日(土)、那覇市で、弾道ミサイルを想定した国民保護訓練が予定されている。昨日(1月18日・水)、「那覇市の国民保護訓練に反対する会」が、那覇市の担当課に説明を求めた。那覇市からは、防災危機管理課長が対応し、「反対する会」からは20名ほどが出席した。
課長は、「ミサイルが飛んでくるというのに、頭を抱えてしゃがみ込むというような訓練に何の意味があるのか?」という私たちの質問に対して、「市民の命を守るために1%でも可能性があるのなら、訓練は必要です」と繰り返すだけだった。
私たちは、「昨年4月、国から募集があったというが、全国の1700以上の市町村のうち、今年度、応募したのはわずか12市町村だけで、沖縄では那覇市と与那国町だけだった。何故、全国の先頭を切って訓練を実施するのか?」と追及した。その話の中で、宮古島市もいったん応募したが、その後、取り下げたことが判明し、「那覇市も取下げるべきだ」と強く求めた。
参加者からそれぞれ追及が続いたが、課長は、最後の方に、「私見ですが」とことわった上で、次のように述べた。
「皆さんには迷惑をおかけしています。昨年4月に国に応募した時は、今のように安保3文書の問題や、自衛隊増強、米軍の再編、下地島空港問題等はありませんでした。その意味で、今はタイミングが悪いと思っています。」
「私の母も戦争体験者です。先日、母から電話があって、『あんたこんな訓練するの? 何を考えているの?』と言われました。私は『必要だ』と答えましたが」
彼も、個人的には、この訓練が無意味であり、市民らの反発が強いことは気づいているのかもしれない。
しかし、この訓練自体は全く意味のないものだが、国には狙いがある。それは、訓練を通じてミサイルへの恐怖心をあおり、『台湾有事だ!』『戦争が近づいているので軍事増強は当然!』『防衛費増大はやむを得ない!』といった世論を作り上げようとしているのである。
私は、「那覇平和宣言 生きぬき築きあげた都市」についても質問した。課長は、「そのような宣言があるとは聞いていますが、内容は----」というだけだった。「那覇 それは戦争をしない都市」、「那覇 それは世界の都市を友とするまち」という格調高い宣言は、今、無惨にも放り棄てられようとしている。
那覇市との交渉は1時間を超えたが、埒があかないので、21日の訓練までに、市長との話し合いの場を設定するよう求めて今日の交渉を終えた。
19日、20日も市役所前で抗議のスタンディングが続く(午後5時~)。そして訓練当日の21日(土)には、午前9時半から那覇市協働プラザ(銘苅)の会場前で、抗議行動が予定されている。
是非、お集りください。
(那覇市防災危機管理課との交渉)
(午後5時からは、今日も市役所前で抗議のスタンディング)
2022.10.4 岡山市での訓練
(頭を抱えてしゃがみ込ませ、身体を通じて子供たちに「今は戦時下だ、軍事力の強化を!」という意識を植えようとしている。)