(N4ゲート前を疾走する米軍車両。今日は米兵の動きが特にあわただしかった。)
8月7日(火)、台風も通り過ぎたので、あるいは防衛局が来るかもしれないと、早朝から高江に向かった。途中、2人を拾う。
今日も名護で大西照雄さん宅に寄り、高江への「宅急便」を預かる。今日もイノシシと野菜。いつものことながら、頭が下がる。
高江では、朝から、台風対策でいったん解体していたテントや、フェンスの横断幕の取り付け作業に追われる。
午前11時頃、防衛局の職員らが通り過ぎ、そのままメインゲートから基地の中に入った。すぐに皆にゲート前に押しかけ、抗議行動。彼らの話では、「台風の被害がないか、様子を見にきた」とのことだった。名護署の警察官らもやってきた。
道路で車にひかれて死んだハブ。1m50cmほどもある大きなハブだった。
昼食、大西さんの差し入れのイノシシ汁を堪能、油がのって、本当においしかった。
午後2時半からは、東村の伊集村長と県民会議の交渉が村役場でもたれた。伊集村長は、当初、ヘリパッド建設反対で村長選に立候補したが、当選後、その態度を変えた。最近も、オスプレイの配備には反対するといいながら、オスプレイの訓練施設となるヘリパッド建設を容認するという矛盾した姿勢を変えていない。東村村長が、オスプレイのためのヘリパッド建設には反対だ、という姿勢を示せば、状況は一転する。今日の交渉には、糸数参議院議員をはじめ、社民、共産等の県議会議員や、地元高江の住民の会、そして、支援者ら、50名ほどが集まった。
・「高江住民の会などが村長に工事中止要請」(2012.8.7 QABニュース)
県民会議からの要請書に対する回答を読み上げる伊集村長。
村長は、皆の強い抗議、要請にもかかわらず、「今回のヘリパッド工事は、オスプレイのみを対象としたものとは考えていない。SACOの合意に基づき、北部演習場の4000haほどが返還されるための条件なので、(建設を容認するという)これまでの考え方は変えない。」という姿勢をかたくなに変えようとはしなかった。
それでも、「オスプレイの北部演習場での運用については、安全が確保されない限り反対する。国が強行しても、北部演習場へのオスプレイ配備については、安全性が確認されない限り反対だ。」と答えた。その一方で、「オスプレイの安全性はまだ確認されていない。オスプレイは構造的な欠陥機だ。」というのだから、もう矛盾だらけだ。県の対応にも同じことが言えるのだが、国が、「安全だ」といって配備しようとするものを、東村が、どのようにして安全性を確認するというのか?
交渉団は、「それでは、せめて、オスプレイの安全性が確認されるまでは、ヘリパッド工事に反対すべきだ」と強く迫ったが、村長は、「最初に述べた見解どおりで、それ以上のことは言えません」という姿勢を変えなかった。
(東村の伊集村長)
(立派な東村役場)
交渉後の総括集会では、村長が、自ら矛盾していると知りながら、何故、こんなにかたくなな姿勢を続けるのだろうかということが話題になった。そのとき、「今日、初めて東村の役場に来たが、あまりに立派な建物なので驚いた。人口わずか1700人少しの小さな村に、こんな立派な役場が建っているということ自体が、村長が、国の方針に反対できない理由だ。」と説明する人がいたが、そのとおりだろう。