6月6日、防衛局職員が本部塩川港で抗議行動を続ける市民に対して、「〇違い行動は止めてください」等、4回にわたって「〇違い」という言葉を投げつけた。この発言は、障がいのある人々の人権・尊厳を傷つけ、市民を冒瀆する差別発言であり、絶対に許すわけにはいかない。
今日(6月12日・月)、ちょうどオール沖縄会議現地闘争部会が、本部塩川港の使用問題(塩川港の使用にあたって、当初、防衛局は地元住民に「1日のダンプ台数は160台等と約束していた問題。現在は1日に900台を超える日も多い)について沖縄防衛局との交渉が設定されていたので、急遽、この差別発言についても追及することとなった。
嘉手納の沖縄防衛局前で午前11時から事前集会が行われた。沖縄平和市民連絡会は那覇からバスをチャーターして駆けつけるなど、約80名が参加した。
午前11時半からの防衛局交渉には、山城博治さん、本部町島ぐるみ会議の2名と私が出席した。新垣邦男衆議院議員も同席されたので、本来なら防衛局長が対応するはずだったが、「日程の都合」ということで局次長らの対応となった。
今回の差別発言について次長は、「6月6日、防衛局職員が『〇違い』という不適切な発言をしたことは遺憾。今後、職員に対し指導を徹底するとともに、事実関係を確認の上、適切に対処する」と回答した。これは、6月7日の新聞に掲載された防衛局のコメントと同じ内容にすぎない。
次長の回答には「謝罪」という言葉がなかったため、我々は、「何故、謝罪をしないのか?」と追及したが、「不適切な発言」「遺憾」と繰り返すだけだった。
しかしこの差別発言は、決して「不適切な発言」で済ますことはできない。「心の病に苦しむ人たちの人権・尊厳・存在そのものを否定」(安田浩一さん(2021.6.7 沖縄タイムス))したものであり、絶対に許すわけにはいかないのだ。
特に、今回の差別発言は、民間人によるものではない。防衛局という政府機関の職員によりなされたものであり、一個人の問題として済ますことはできない。抗議行動をする市民を敵視するような空気が防衛局という組織内に存在していることは明らかである。
今日の防衛局交渉は局長が出席しなかったため、再度、局長の出席を求めて追及することとなった。
(なお、今日の交渉では、防衛局が地元住民に本部塩川港へのダンプトラックは1日に160台と約束していた問題についても追及したが、この点については後日、報告したい。)
6月6日の「〇違い」発言だけではなく、最近、防衛局職員の暴言がエスカレートしていた。添付のユーチューブは本年5月19日のものだが、ここでも防衛局職員が、市民の目の前にハンドマイクを接近させ、「非常識な行動は止めてください」等とわめき続けている。今回の差別発言も、その延長上のものだ。
23.6.7 沖縄タイムス