チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

「一戦を交える覚悟」を求める与那国町長、防衛大臣に樽舞湿原の新港湾計画を執拗に要請 --- 条例に違反し、公文書公開請求が処理されないまますでに1ケ月半が経過

2025年01月26日 | 南西諸島軍事強化問題

 与那国町長が本年1月14日、石垣市で開かれた「尖閣諸島開拓の日を祝う宴」で、「邪悪な国家に対して、常に一戦を交える覚悟、差し違える覚悟が問われている」と述べたという(2024.1.14 八重山新報)。同町長は、昨年5月3日、東京都内で開かれた憲法改正の発議を求める集会でも、憲法改正に言及し、「一戦を交える覚悟が今、問われている」と強調している。

 1月22日には、与那国町を訪れた中谷防衛相と面談し、自衛隊の増強を求めるとともに、与那国空港と比川に計画されている新港湾を特定利用空港・港湾に指定するよう要望した。防衛相も特定利用空港・港湾について、「しっかり対応する」と答えたという。特に比川・樽舞湿地の新港湾計画はあまりに問題が多いが、このままでは動いていく可能性が出てきた。

 私は、昨年初めから、この新港湾計画について検証を進めてきた。与那国町に公文書公開請求を行って資料を収集するとともに、昨年9月には現地を訪れ、新港湾計画の現地を視察し、住民の皆さんとの意見交換等を行った(24.9.17~18の現地視察9.28の報告会のブログ参照)。

 与那国町に対しては、今まで町長が国、自民党関係者等に提出した全ての文書、協議の議事録等の開示請求を行ったが、与那国町はほんの一部の文書しか開示しなかったため、与那国町情報公開個人情報保護審査会に審査請求を行った。与那国町では初めての情報公開に関する審査請求だったという。

 審査会は昨年11月5日、与那国町長に対して、「菅義偉前総理大臣、松野官房長官ら15名への要請書と、それらの起案文書を開示決定の対象文書としなかったことは不相当」と答申した。この答申に基づく文書は、催促の結果、12月5日にやっと開示された。

 ただ、審査会の答申では、町長が行った15回の要請行動についての議事録や、出張旅費の書類等については触れていない。「町長の執務内容を記録した日報等も存在しない」というから呆れる他ない。

 町の行政は、町長一人の独断専行で行われてはならない。あくまでもオープンな形で、きちんと記録を残さなければならないのは当然である。

 そのため私は12月11日、再度、「糸数町長の県外出張のための公費支出に関する書類(旅行命令・依頼簿、支出負担行為決議書兼支出命令書等)等の開示請求を行った(同行職員がいた場合は、それらの職員に対する公費支出に関する書類を含む)。

 与那国町情報公開条例では、「請求から15日以内に公開決定しなければならない」とされている。ところが、延長の通知もないまま、すでに1ケ月半が経過してしまった。

 1月10日に催促の電話をしたところ、「以前の担当職員が辞めてしまい、今回の請求の受付が漏れていました。早急に手続きします」とのことだったが、それ以降、何の連絡もない。

 もはや与那国町は条例で定められた手続きを処理する能力も無くしてしまったのか?

          (比川の樽舞湿原)

 
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