3月15日(水)。昨夜から体調が悪く、海上行動に間に合う時間には辺野古に行けなかった。少し遅れて那覇を発つ。
瀬嵩の灯台跡の丘から作業の状況を確認した後、キャンプ・シュワブ前の座込み集会に参加する。今日は水曜行動で大勢の人たちが集まっているので、防衛局も工事車両を入れることは諦めたようだ。
汚濁防止膜が投下されたというが、まだコンクリートブロックに繋がれていないため、グニャグニャなままだ。少し向こうには、抗議船やカヌー隊が見える(午前9時、瀬嵩灯台跡から)。
ゲート前の集会では、今日も、コンクリートブロック投下に関する岩礁破砕許可手続について説明した。防衛局は、今日、3月31日で期限切れとなる岩礁破砕許可(2014年8月28日)の更新手続を行わないと県に正式に伝えた。これはもちろん従来の政府の方針とも矛盾したもので法的には全く通用しない(詳細は後述)。
さらに集会では、「更新手続の問題だけではない。防衛局は、知事の本年1月からのブロック投下中止の指示を全く無視して投下を強行している。これは岩礁破砕許可の許可条件違反であり、知事はただちに岩礁破砕許可を取り消さなければならない」と強調した。
明日(16日)、知事は記者会見でこの問題に対する県の対応を正式に発表するという。富川副知事は東京で、「明日、大きな動きがある」と述べた。更新手続を行わないことに対する毅然とした法的措置の問題だけではなく、岩礁破砕許可そのものを取り消すという毅然とした対応を期待したい。
・「沖縄防衛局、岩礁破砕許可申請しない方針を県に伝達」(2017.3.15 QABテレビニュース)
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防衛局の主張は、昨年11月、名護漁協が総会を開き、工事施行区域内の漁業権放棄を決議したので、漁業権が設定された海域における岩礁破砕許可の手続は必要がなくなったというものだ。
しかし漁業法では、漁業権の変更は知事の免許によると明記されている(第22条)。知事が決定の上公示しなければならないのだ(『漁業制度例規集』)。政府(水産庁長官)も都道府県知事に対して、漁協総会の決議や事業者との漁業権変更(一部放棄)の契約で漁業権が変更されるものではないという通知を出してきた。また、政府問答集や、政府答弁書などでも政府は同様の見解を繰り返してきた。今回の防衛局の主張は、こうした政府自らの従来の見解と全く矛盾したものである。
また、下が2014年8月28日の岩礁破砕許可書である。そこには次のような許可条件が明記されている。
「(県が)別途指示する場合は、その指示に従うこと」、「工事の進捗状況等について説明を求めた場合には、遅滞なく資料を提供すること」
今回、防衛局は知事の「投下中止」の指示を無視して作業を強行してきた。許可条件には、「申請外の行為をし、又は付した条件に違反した場合は、許可を取り消すことがある」とされているのだから、知事は、防衛局が指示に従わないことを理由としてこの岩礁破砕許可をただちに取り消すべきなのだ。これ以上、防衛局の無法を許してはならない。